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「食べられる」ジュエリー、新町のギャラリーでドイツ人作家の個展

ジュエリーアーティストのスーザン・ピーチさん

ジュエリーアーティストのスーザン・ピーチさん

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 大阪・新町の現代美術ギャラリー「スタジオJ」(大阪市西区新町3、TEL 06-6110-8508)で現在、ドイツ人ジュエリーアーティスト、スーザン・ピーチさんの個展「playing your f(l)avour」が開かれている。

カラフルな砂糖菓子を集めて作った小さなブローチ

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 1969年ドイツ・フライベルク生まれのピーチさんは、金細工や銀細工の技術を習得後、ヴィスマール大学ハイリゲンダム応用美術専門学校宝飾学科で装飾デザインを学ぶ。1996年同校卒業後は、フリーランスのジュエリーアーティストとして活動をスタート。現在、ベルリンと東京を主な活動拠点に、「装飾物」としての既成概念にとらわれないジュエリーやオブジェ、インスタレーションを作り出している。

 甘いお菓子の「カラフルな色使いが好き」というピーチさん。自宅にある膨大な数のコレクションから、作品のアイデアが浮かぶこともあるという。同ギャラリーで3回目の開催となる今回の個展では、カラフルな砂糖菓子を集めて作った小さなブローチや、ネックレスにもなるチョコレート製と漆塗りの板、表面にカカオの含有率を記したチョコレートをまねて作った陶器製のブローチなど計12点の作品を展示する。

 自身の作品を制作する一方、ピーチさんは1997年、アーティストやデザイナー、美術理論家など異なる分野で活躍する仲間たちとともに、ジュエリーの多様性を浮き彫りにするプロジェクト「SCHMUCK2(シュムックツヴァイ)」を始動。2001年以降、国内外でさまざまな企画展を開催している。同プロジェクトの展示「A POSSIBLE DIMENSION」が現在、中津のギャラリー「PANTALOON」(北区)で開かれている。入場無料。3月13日まで。

 シュムックツヴァイとしての活動も、ジュエリーアーティストとしての作品作りも、共通するのは「ジュエリーの持つ可能性を引き出すこと」と語るピーチさん。「高価で貴重な装飾品」という従来の考え方を覆すため、砂糖やチョコレートなど、主に「いつか消えてなくなる」身近なものを作品のモチーフにする。「好奇心や遊び心を大切に作品を作っている。実際に食べられる作品、消えてしまう作品を見て、ジュエリーの新しい一面を見いだしてもらえたら」と期待を寄せる。

 営業時間は13時~19時。日曜・月曜・火曜休廊。今月26日まで。

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