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日本気象、PM2.5の飛散予測を配信-スマホ向けに無料で

PM2.5の飛散予測を配信

PM2.5の飛散予測を配信

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 気象情報サービスを提供する日本気象(大阪市浪速区幸町2)は2月25日、中国からの影響が懸念される大気汚染「PM2.5」に関する予測情報の配信を、スマートフォン向けに開始した。

アジア圏のPM2.5飛散予測のアニメ

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 PM2.5は、直径が2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質のことで、ディーゼル車や工場の排ガスに含まれるスズ成分のほか、硫黄酸化物、窒素酸化物など多様な物質が含まれ、人の肺の毛細血管に取り込むと、呼吸器や循環器系に悪影響を及ぼす可能性がある。春先は西から東に進む移動性高気圧によって運ばれるため、日本への飛来は3~6月にピークを迎えるとされている。

 同社ではこれまで、スマートフォン向けの天気情報サイト「お天気ナビゲータ」を通じ、全国の天気情報や防災情報を配信してきたが、PM2.5への関心の高まりや、サイトの利用者からの問い合わせも相次いだことから、PM2.5の予測情報の配信を決めた。「PM2.5の情報が足りないことで、国民の中で不安が高まっていると感じた。まずは情報提供することで、その不安を解消したかった」と同社気象予報士の平尾正樹さんは話す。

 PM2.5の大気汚染予測は、日本の環境基準値に合わせ、「非常に多い」「多い」「やや多い」「少ない」の4段階で表示。全国12エリアの予測を1週間先まで提供する。今日・明日の情報については、時間帯別の情報も掲載する。利用無料。

 平尾さんは「PM2.5は粒子が小さいため、呼吸器系の奥深くまで入りやすく、肺胞などの気道の奥に沈着するため、呼吸器系や循環器系などへの影響が懸念されている。飛散量が多いと予測される日には、ウイルス対策用のマスクを着用したり、外出を控えるなどの予防をしていただくことが有効だと思う」としながらも、「一時的に環境基準を超過したからといって、直ちに健康への重大な影響があるというわけではない。PM2.5の飛散は今年に始まったものではなく、平年に比べても同程度の飛散になるのではないかとも言われている」と話す。

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