スイスホテル南海大阪(大阪市中央区難波5)で3月7日、「ミナミジャズ・フェスティバル」が開催された。
同フェスは、日本のジャズ発祥の地・大阪ミナミからジャズの楽しさと奥深さを発信しようと、在阪の企業や商店街などで構成する「ミナミまち育てネットワーク」(中央区難波千日前)が「ミナミの味と音のコラボレーション」をテーマに企画したもの。500人の来場者は、同日行われた「カクテルコンテスト」の出品作品を試飲しながらジャズ演奏を楽しんだ。
ワークショップ「公開ジャズクリニック」では、千日前近辺のダンスホールで国内初のジャズバンドが誕生した大正時代後期、アメリカからアップテンポのジャズ「ビバップ スタイル」が広まった1945年(昭和20)年、道頓堀川沿いや高島屋の地下などミナミの街中にダンスホールがあふれた1947(昭和22年)~1953(昭和28)年の「ビッグバンド」全盛期の3つの時代のレクチャーと演奏を通してミナミとジャズの歴史をひもといていった。
「ジャズとウイスキーの不思議な関係」をテーマにトークショーを行ったのは、山梨大学の同級生だったという、サントリーウイスキー・チーフブレンダーの輿水精一さんとジャズ評論家の澤野由明さん。輿水さんが「ジャズを聴くと元気になる、仕事に向かう前は必ず聴いている」と話せば、「ウイスキーに対してとっつきにくいイメージを持つ人も多いが、ある一線を越えると『味わい』が分かる。ジャズも同じ」と澤野さん。「こうしたイベントを通して、もっと気軽にジャズを楽しんでくれるようになれば」と期待を寄せる。