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アメリカ村で「昭和の絵師」上村一夫さんの原画展-トークショーも

一大ブームを巻き起こした代表作「同棲時代」を中心に原画を展示

一大ブームを巻き起こした代表作「同棲時代」を中心に原画を展示

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 「昭和の絵師」と称され、1960年代~80年代にかけて活躍した漫画家・上村一夫さんの原画展「同棲時代と上村一夫」が現在、アメリカ村の「ギャラリーパライソ」(大阪市中央区西心斎橋2、TEL 06-6213-8053)で開かれている。

キングジョーさんとトークショーを行う一人娘の上村汀さん

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 上村さんは1940(昭和15)年、神奈川県横須賀市生まれ。1962(昭和37)年に武蔵野美術大学デザイン科を卒業後、広告代理店の宣弘社に入社。イラストレーターとして広告制作に携わる。同社でのちに作詞家、小説家となる阿久悠さんと出会い、これが劇画の世界に足を踏み入れるきっかけとなった。1967(昭和42)年、「カワイコ小百合ちゃんの堕落」(アサヒ芸能出版、現徳間書店)でデビュー。その後、阿久さんが原作を担当した「パラダ」(マガジンハウス)のほか、「修羅雪姫」(集英社)、「同棲時代」(双葉社)などの作品を発表。その独特のタッチで人気を集めたが、1986(昭和61)年に下喉頭腫瘍が原因で亡くなった。

 同展は、今年9月に初の回想録「リリシズム 上村一夫の世界」(まんだらけ出版部)が発売されたことを記念して行うもの。1972(昭和47)年から翌年まで「漫画アクション」(双葉社)で連載していた漫画「同棲時代」の生原稿12点のほか、カラーイラスト5点などを展示する。上村一夫オフィスを主宰する一人娘の上村汀さんは「リアルタイムに読んでいた団塊世代の方はもちろん、今(デジタルを使って)アートや漫画を描いている若い世代の方にも、昔はこうやって(紙に手で直接)描いていたんだというのを見てもらいたい」と話す。

 「同棲時代」は、同棲生活を送る若い男女の何気ない日常を描いた作品。同棲がまだタブーとされていた当時、若者から絶大な支持を受け一大ブームを巻き起こした。没後25年経った現在も、若い女性や海外を中心に新たなファンを獲得しているという。汀さんは「ドラマチックな展開に時代の匂いも感じるが、心のやり取りという普遍的なテーマを扱っていることが現在も支持いただいている理由では」とその魅力を分析する。

 開催時間は12時~20時。月曜定休。入場無料。今月13日まで。

 関連イベントとして11月5日、なんばのライブハウス「難波メレ」(浪速区元町1、TEL 06-6634-1539)で汀さんとイラストレーター・キングジョーさんのトークショーが行われる。当日は、回想録に収録しきれなかったイラストや写真をスライドショーで披露するほか、前野健太さんら上村さんにゆかりあるミュージシャンによるライブも行われる。17時30分開場。前売り券=2,000円、当日券=2,500円(ともに別途500円のドリンク代が必要)。

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