よしもとクリエイティブ・エージェンシーが運営する芸人養成スクール「吉本総合芸能学院(NSC)大阪」(大阪市中央区難波千日前)で1月19日、人気お笑いコンビ「トレンディエンジェル」が特別授業を行った。
NSCは「ニュー・スター・クリエイション」の略で、1982(昭和57)年の開校以来、ダウンタウン、ナインティナインなど、数多くのスターを誕生させてきた。NSC大阪は創立33年、NSC東京(東京都千代田区)は21年となり、トレンディエンジェルはNSC東京の10期生。特別授業には、NSC大阪に通う生徒約60人が参加、芸人としての心得やネタ作りの秘訣(ひけつ)などを伝授した。
授業は終始、真面目に行われた。冒頭、トレンディエンジェルの斎藤司さんは、「1日1つギャグを作る習慣が大切」「お笑いの世界は何でも才能になる。何かを極めることが大切」とアドバイス。その後は、2005年のNSC卒業から「M-1グランプリ2015」で優勝するまでを、同期の「オリエンタルラジオ」「はんにゃ」「フルーツポンチ」と比較しながら、「オリラジの慎吾がサクセスストーリーを歩む中、自分は頭にサクセスを付けていた」などと時折ギャグを交えて説明した。
M-1グランプリの勝ち方について、斎藤さんは「決勝戦では2本ネタを披露する。1本目は絶対に誰よりも笑いを取りインパクトを残すこと、2本目は鉄板ネタを披露すること」と説明。その後の質問コーナーでは、「楽天勤務を捨ててお笑いの世界に入ったのはなぜ」という質問に対し、「終身雇用の時代ではなくなっている。楽天にずっといることが安全だとは思わないし、楽天の商品を売るよりも、自分という商品を売る方が良いと思った。芸人でも努力をすれば食べていけるはず」とコメントした。
そのほかにも「休みは興味あることを思い切りした方がいい」「M-1で優勝したら女の子にめちゃくちゃもてるようになった」「コンビ仲は重要。ぎくしゃくするのであればもう1人入れてトリオにしたり、解散したりすることに視野に入れた方がいい」「やりたいことよりもできることをしたほうが早い。もともとはシュールなネタをしたかったが、ハゲネタをした方がうまくいった」など、1時間の授業時間を目いっぱい使い、後輩にエールを送った。