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日本橋のビルで「解体」体験イベント コミュニティーの場作りに

部屋の「解体」の様子

部屋の「解体」の様子

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 大阪・日本橋の黒門市場にほど近い「上野ビル」(大阪市中央区日本橋2)4階の1室で11月14日、20人余りの若者らが参加し部屋を「解体」するリノベーションイベント「KUROMON RENOVATION WORKSHOP!」が行われた。

ユニークな上野ビル。2階の踊り場にはアーティストによる絵も

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 同ビルは、1・2階にテナント、3・4階に一般住宅、5・6階にシェアハウスと、ユニークな構成の雑居ビル。ビルを運営する上野商事(同)が、建築士の西端裕貴さんに同ビルを有効活用したいと相談したことから、空室となった賃貸部屋の1室をリノベーションすることになったもの。西端さんは5・6階のシェアハウスも手掛けるなど同ビルには10年ほど前から関わっている。今回のリノベーションをきっかけに同室を借り受け、自身の住居兼事務所スペースとしても使うという。

 西端さんがリノベーションイベントを実施することになったのは、兵庫県尼崎市内で参加型リノベーションを通じて場作りに取り組む市民グループ「尼崎ENGAWA化計画」の存在を知ったため。尼崎市のまちづくりを手掛ける藤本遼さんを中心に活動する同グループでは今年5月~8月、市民ら延べ228人が参加し、阪急塚口駅前でコミュニティースペース「amare(アマリ)」を立ち上げた。この活動を知った西端さんが藤本さんに声を掛け、黒門市場のビルでも同様の取り組みによる場作りを共同で行うことになった。

 リノベーションやDIYに関心のある層に向けてフェイスブックなどを通じて行った呼び掛けに応じ、参加したのはDIY関連の店に勤務している人、ゲストハウスを作りたいと考えている人、不動産関連の仕事をしている人などさまざま。順番に壁を壊したり、天井を落としたりと、部屋の「解体」を体験した。今後、11月28日に「壁張り・床張り」、12月5日に「壁塗り」、12日に「机・棚作り」、19日に「仕上げ」を行う予定で、各回ともに順次参加者を募集する。

 同ビルの地下には現在、物置として使っているデッドスペースがあり、来年の春から夏にかけて、そのうちの約60平方メートルのスペースをリノベーションし、デザイナーやクリエーターらの文化発信スペース「カルチャーファクトリー」を作る考え。今回の4階の部屋のリノベーションに関わった参加者同士でコミュニティーを作り、地下スペースをどのようなものにしていくかを皆で考え、作り上げていくという。

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