大阪の企業が新製品や「推し」の商品を展示販売する「OPP EXPO2024」が1月19日、心斎橋パルコ(大阪市中央区心斎橋筋1)4階「スキーマ」で始まった。
「大阪府内の中小企業の発掘と育成」を目的に、大阪産業局と大阪府が連携して取り組むプロジェクト「大阪商品計画」の一環。同プロジェクト参加企業約100社のうち、「OPP EXPO2024」には19社が出展する。展示する商品は「BASE」などのECサイトや自社サイトで販売も行う。
阿倍野で明石焼き店「たこつぼ」を運営する「こなや」(阿倍野区)は、女性客をターゲットに冷凍の明石焼きが入ったスープ「野菜と食べる明石焼」(3杯分=4,800円)を開発。スープ1杯に難波葱(なんばねぎ)、勝間南瓜(こつまなんきん)など5種類の大阪産野菜と明石焼き3個を入れた。野菜は生の状態で冷凍し、約7分間電子レンジで温めて食べる。製造部の三谷真弓さんは「だしは天然食材で作った。明石焼きはたこ焼きよりも卵を多めに使う料理。野菜の栄養のほか、タンパク質も同時に摂れるので、コロナ禍以降の健康意識の高まりに応える商品となっている」と話す。
店先に出す立て看板の製造会社「常盤精工」(堺市北区)は、懸垂マシン「ビギナーズラック」(2万7,500円、送料別)を開発。独自構造で強度を高めたというアルミフレームを6本のボルトを使って組み立てる。同社によると、同様の他社製品が重さ15キロ前後なのに対し、アルミを使うことで9キロに軽量化。体重100キロまでの使用に耐えるという。ターゲットは筋トレ初級~中級者。営業部長の喜井翔太郎さんは「使わない時はインテリアとして部屋になじむよう、デザインはシンプルにした。アルミ製でさびにくいので屋外設置もできる」と話す。
包丁の「柄(つか)=持ち手部分」メーカー「辰巳木柄製作所」(堺区)は、「一輪挿し」(8,800円、送料別)を開発。同社の辰巳博康さんは「『持ち手を作っている会社』と伝えてもいまいちピンとこない人が多い。自社の取り組みをもっと知ってもらおうと企画した」と話す。開発した一輪挿しは、製造過程で出る端材に穴を開けたりついだりして作ったという。辰巳さんは「今はドライフラワー用のみだが、今後は生花にも対応できるよう耐水性のある商品も考えている」と話す。
1月27日・28日はワークショップも開催する。工場から残材として出たアクリルで作る「ステンドグラスアート体験」(常磐精工)、アルミプレートを使ってオリジナルキーホルダーを作る「手打刻体験」(ノボル電機)、和包丁の柄製造過程で出た端材をアップサイクルして一輪挿しを作る「木工体験」(辰巳木柄製作所)など。参加費はワークショップにより異なる。
開催時間は10時~20時(最終日は18時まで)。1月31日まで。