大阪市と南海電鉄は4月25日、南海難波駅に共同で「総合インフォメーションセンターなんば」を開設し、オープニングセレモニーを開催した。
両者の案内所は、これまで別々の場所にあり連携は行われていなかった。新しい案内所は、南海難波駅1階の最も人通りの多い場所に設置した。大阪市の観光案内所「大阪市ビジターズインフォメーションセンター・難波」、南海電鉄の「南海インフォメーションセンター」、南海国際旅行の「南海トラベルサロン」の3者がカウンターを並べ、これまでそれぞれが集積してきた情報を連携させ、相互補完する。
大阪市は大阪市内の観光案内や宿泊案内の業務を行い、南海は南海沿線と難波駅周辺の観光案内の業務を行う。アジア各国からの外国人旅行者の増加を見込んで、より質の高い情報を提供する必要があると判断、国内初のテレビ電話通訳システムで英語、中国語、韓国語、手話にも対応する。同システムは、客とインフォメーションセンタースタッフ、山形市に設置した通訳コールセンターの通訳者の3者がテレビ電話端末で同時に会話できる。マルチスクリーンにすることでジェスチャーなども交えながらリアルタイムで会話ができるようにした。
オープニングセレモニーには、平松邦夫大阪市長と山中諄南海電鉄会長兼CEOが出席、テープカットを行った。あいさつで平松市長は「難波駅は阪神なんば線開業で、ネットワークの結束点として今まで以上に重要な場所になる」と強調した。山中会長は「難波駅は関西国際空港を介して世界への玄関口であり、世界からの玄関口。この場所で大阪市と共同でインフォメーションセンターを開設できることは大変意義がある。大阪が観光で元気な街になるように取り組んでいきたい」と抱負を語った。
今後は、案内頻度の高い情報をデータベース化し、携帯電話のGPS機能を利用して多言語対応の観光ガイドサイトの構築を予定、より充実した情報提供を目指す。