「肩たたきを広めたい」という夢を持つ、「肩たたきスト」の古市邦人さんが3月25日、大阪・ミナミで通行人の肩たたきをする「フリー肩たたき」を行っている。

　立命館大学のリフレクソロジー（足裏マッサージ）サークル「Healing Circle OBAN」出身の古市さんは、見知らぬ人との「一見無駄な出会い」の大切さや、新しいコミュニケーションの輪を、自身の特技である「肩たたき」を通じて広めていきたいと考え、昨年12月から週4回のペースで、大阪や京都の路上やスポーツイベント会場、チャリティーイベント会場などで通行人の肩を無償でたたく活動「フリー肩たたき」を行っている。

　25日は15時から千日前のアーケード下で肩たたきを始め、16時10分時点で通算の肩たたき人数が954人と1,000人目前に。雨が上がった17時ごろからは戎橋の中央に移動し、21時ころまで肩たたきを続ける予定で、本日中に1,000人を突破する見通し。

　肩たたきを体験した人には「肩たたき券」を配布し、もらった人が身近な人に肩たたきをするきっかけとして使ってもらう。肩たたきをした後はその券を相手に手渡し、もらった人がまた次の人にリレーしていくもの。

　古市さんは「デジタル化が進み、人と人との『効率の悪い出会い』が最小限になってきている今の社会にこそ、アナログな『触れる』ということで、人と人の生身のコミュニケーションの素晴らしさ、温かさを伝えていきたい」と話す。

　この春に大学を卒業し、4月からは新社会人となる古市さんだが、4月以降も週1回は「フリー肩たたき」を続けていくという。