南堀江で「ポップアート」展覧会-ウォーホルから村上隆まで

新旧織り交ぜた12人のポップアート作家を紹介する「POP ART NEVER DIE」

新旧織り交ぜた12人のポップアート作家を紹介する「POP ART NEVER DIE」

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 南堀江のギャラリー「TEZUKAYAMA GALLERY」(大阪市西区南堀江1、TEL 06-6534-3993)で現在、「ポップアート」の展覧会「POP ART NEVER DIE」が開催されている。

ウォーホル作の「sunday. B. morning」シリーズから、マリリン・モンローの肖像画

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 「芸術を崇高なものとする既存の価値観に反発する芸術運動」として1960年代のアメリカで全盛期を迎えたポップアートは、映画や漫画、有名人、身近な日用品など「大量生産」された「大衆文化」を題材にした「分かりやすく力強いイメージ」が特徴。

 同展は、ギャラリー・オーナーの松尾良一さんが、「ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルが亡くなって23年たった今も古びず、若い世代に影響を与え続けているこのジャンルに改めて焦点を当ててみよう」と企画したもの。

 「ポップアートの入門編」(アシスタントディレクターの宮下和秀さん)と位置付ける同展では、ポップアートの旗手、ウォーホルやロイ・リキテンスタインから、村上隆さんやジェフ・クーンズさんなどの現在活躍する作家まで、新旧織り交ぜた12人の作家を紹介する。

 シルクスクリーン技法を用いたウォーホルの作品からは、1975年に制作したミック・ジャガー(ローリング・ストーンズ)の肖像画や、「ウォーホル自身がかかわった海賊版」として知られる「sunday. B. morning」シリーズなど7点を展示。「Growing」シリーズは、赤ん坊を題材にした作品など「何か新しいものが生まれてくるイメージ」を数多く描いたキース・ヘリングの作品。独特の筆遣いが特徴のアレックス・カッツさんや、ウォーホルに出会いポップアート作家に転身したデイビッド・ホックニーさんなど、本国アメリカで高い評価を受ける作家のほか、大阪出身で現在はニューヨークを拠点に制作活動を行う岩田小龍さんなど、日本人作家の作品も展示する。

 巨匠の作品と若手、特に日本人の若い作家の作品を融合させた展示会を行う背景には、「巨匠の名作を紹介するのはもちろん、その近くに若い作家の作品を展示することで、来館者が新たな才能に出会うきっかけを演出できれば」との思いがあるという。画商の松尾さんが1992年にオープンした同ギャラリーでは、すべて展示作品に価格を表示し販売している。宮下さんは「市場価値の高い作家の場合は1枚数百万円する作品も、若い作家の場合は1枚十万円程度で購入できるものも。日本では絵画を購入するという習慣はまだまだなじみがないが、『気に入ったものを身近に置いて楽しむために、身の丈に合った1枚を買う』という芸術の一つの楽しみ方を、当ギャラリーを通じて伝えていければ」と話す。

 営業時間は11時~19時。入場無料。日曜・月曜・祝日定休。今月29日まで。

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