大阪・ミナミの道頓堀川で7月12日、難波八阪神社(大阪市浪速区)夏祭りの神事「道頓堀川船渡御(ふなとぎょ)」が行われた。
道頓堀川船渡御は、江戸時代には大阪天満宮の天神祭と並び盛大に行われていたと伝わっているもので、江戸時代中期以降に途絶えていたものを、氏子や地元企業の支援により、2001年に230年ぶりに復活。復活初年度は神事船1隻と、どんどこ船2隻の計3隻の構成だったが、回を重ねるごとに参加船舶が増え、10回目の開催となる今年は14隻の神事船と、どんどこ船3隻、補助船5隻の計22隻が参加し行われた。
夕暮れが近づく道頓堀川に、船渡御の始まりを知らせる手こぎのどんどこ船が太鼓を打ち鳴らしながらやってくると、道頓堀川遊歩道「とんぼりリバーウォーク」や戎橋、太左衛門橋などに観光客が集まり始めた。
その後、船渡御行列の行く先を照らすという「篝火(かがりび)船」を先頭に、太鼓をたたきながら音頭を取る「太鼓船」、氏神様の御魂を乗せる「鳳輦(ほうれん)船」、氏神様の食事を乗せる「神餞(しんせん)船」をはじめ、なんばウォーク、エフエム大阪、ミナミまち育てネットワークなど地元企業や団体が提供する「供奉(ぐぶ)船」がジャズ演奏やダンスなど思い思いの趣向を凝らして続いた。