「見るためのTシャツ展」-心斎橋のイタリアンでグループ展開催

心斎橋のイタリアン&ギャラリーバー「チルコミタリ」のオーナー、アーティストの畠田さんと料理人のコロシーニさん

心斎橋のイタリアン&ギャラリーバー「チルコミタリ」のオーナー、アーティストの畠田さんと料理人のコロシーニさん

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 心斎橋のイタリアン&ギャラリーバー「CIRCO MITALI’(チルコミタリ)」(大阪市中央区心斎橋筋1、TEL 06-4708-3900)で現在、グループ展「見るためのT-Shirt展」が開催されている。

ユニクロの「エヴァンゲリヲン T」を使ったYSKさんの作品「エヴァンゲリオソ」

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 「着るためではない、鑑賞用のTシャツ」を展示する同展。プリントの技術の向上により、誰でも気軽に作れるようになった手作りTシャツだが、「そんな時代だからこそ、自分たちにしか作れないTシャツを作ろう」と企画した。発案者で同店オーナーの畠田充康さんは「生活の中にあるものを角度を変えて見てみよう、というのがコンセプト。これまでも服や靴を使った実験的な企画展を開いてきた。枠にはまりがちな世の中で、こうした企画が何か枠を取り払うきっかけになれば」と話す。

 畠田さんは、中から照明を当てて木にたたずむ鳥を浮かび上がらせた作品「心中に秘めた自由」を、黒一色の油性ペンだけで制作を手がけるYSKさんは、ユニクロの「エヴァンゲリヲン T」をキャンバスに張り付け、周りに体や背景を描き足した作品「エヴァンゲリオソ」を、ミュージシャンのKING SIZEさんは、自分のライブ映像をプロジェクターでTシャツに映した作品「LIVE-T」を展示するほか、9人のアーティストがそれぞれの個性を生かした作品を展示する。

 会場となるチルコミタリは、本格的なイタリア料理を提供する「ギャラリーバー」。イタリア出身のアリーチェ・コロシーニさんが、「料理人としての経験を積んだベネチアと、出身地のミラノ、親せきが住むシチリア、3つの地方の要素が詰まったイタリアの家庭料理」を提供する。1997年に大阪芸術大学を卒業後、アーティストとして制作活動を続ける畠田さんは、グループ展や個展の企画・運営を担当。

 オープンから1年半、「まだ少しずつ改良しながらの日々」という畠田さん。日本人用に少し塩を抑えたり、前菜中心の「ベネチアスタイル」だったものを、要望に応えてパスタや肉料理も増やしたりと工夫するほか、7月からは「今月のパスタ」もメニューに加えた。

 併せて、「熱意のあるアーティスト」に展示場所の無料貸し出しも行ってきた同店。売り上げの30%を店が受け取る代わりに、ただ展示するだけでなく、きちんと作品の紹介も行い「アーティストにも店にもプラスになる方法」を採っているという。「いつ来てもおいしいイタリアの家庭料理と、質のいいアート作品を味わってもらえる場所にしたい」と畠田さん。

 営業時間は16時~24時。月曜定休。展示は今月27日まで。

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