10年以上に渡って自転車で世界一周の旅を続ける、写真家で冒険家のスティーブ・シールさんが6月30日、大阪・新町のデザイン・ホステル「HOSTEL 64 Osaka(ホステルロクヨン大阪)」(大阪市西区新町3、TEL 06-6556-6586)でトークショーを行う。
「8歳の頃から自転車が大好きだった」というオーストラリア出身のシールさんは1989年、冒険家でのちに妻となるエミコ・シールさんと世界を巡る自転車旅行に出発した。オーストラリアから南北アメリカ、アフリカ、ユーラシア大陸まで、これまでに訪れた国は約80カ国、走行距離は14万キロを超える。「自分の足のように自由に動かせるところが自転車の魅力。便利なのはもちろん、(電車や飛行機よりゆったりした速度で進む)自転車の旅は現地の人との距離を縮めてくれる」とその魅力を語るシールさん。
「水中などやむを得ない場合」以外は、できるだけ自転車だけを使ってノンストップで旅を続けていた2人。しかし11年目の2000年、旅先のパキスタンでエミコさんの体にがんが見つかり一時中断を余儀なくされた。その後3年間の闘病生活を経て、2004年にパキスタンから「夢の旅」を再開したものの、2008年にがんが再発。現在は夫婦で治療に専念している。
「旅は生き方そのもの。一人ひとり違う旅のスタイルがある。私たち2人にとっては、現地の人とのふれあいが一番の旅の醍醐味だったから、より自然や人との目線が近い自転車を『旅のお供』に選んだ」とシールさん。
「本物の旅を経験したシールさんに、旅人が集うこの場所でぜひ体験談を語ってもらいたかった」という、同ホステルスタッフの桃田憲吾さんの呼びかけで実現した同イベント。当日は、シールさんが旅先で撮影した写真のスライドショーや、旅の経路を示した世界地図を交えながらトークショーを行うほか、がんと闘いながら旅を続ける2人の姿を追った毎日放送制作のドキュメンタリーも上映する。
シールさんは、「『世界中を見てみたい』という好奇心から始まった私たちの旅。話の中から何か楽しみを見いだしてもらえたら」と期待を寄せる。
開催時間は19時~20時半。参加費は1,000円(1ドリンク付き)。要予約。予約方法は電話・メール・Facebookページのいずれか。