高島屋大阪店(大阪市中央区難波5、TEL 06-6631-1101)7階グランドホールで3月3日、ファッションデザイナー・コシノジュンコさんがカーネーションを使った生け花を披露した。
華道家元池坊(京都市中京区)の550年を記念し行われている「いけばなの源流 池坊大阪花展」にちなみ行われた同イベント。特設会場にはコシノさんをひと目見ようと大勢の客が詰めかけた。
「人前で生けるのは初めて」というコシノさんは、現在放送中のNHK朝の連続ドラマ「カーネーション」にちなみ、主人公のモデルとなっている実母・小篠綾子さんへの思いを、自ら「マザーグリーンアース」と名付けた緑色の新種のカーネーションを使い、真剣な表情で生け花に表現した。
「余白をどう取るかが日本の美。生け花で枝を切り落とすのは引き算だと思う。どこまで切るのか、何を残すのかがアート」というコシノさんは、緑色のカーネーションを黒の漆器に生け、「洋花に漆という、洋と和の対比、色の対比」を表現、作品を「コントラスト」と名付けた。
同イベントには池坊次期家元の池坊由紀さんも出席し、パフォーマンスを見守った。完成したコシノさんの作品を見た池坊さんは「プロが生けても時間がかかる作品で、大胆にして緻密」とコメント。コシノさんは「やったことのないことをやるというドキドキさや好奇心は大切。うちのお母ちゃんも好奇心満々で生きていた」と感想を話した。