関西電力が節電を呼び掛ける中、大阪・ミナミの宿泊施設でも、節電や猛暑に備えて独自の対策を取っている。
大阪・日本橋の旅館「大和屋本店」(大阪市中央区島の内2)は、節電に協力する宿泊客を対象に「旅館でできる関西節電応援プロジェクト道頓堀川周辺夕涼みウオーク2012」を7月28日から実施する。
プロジェクトでは、同旅館に宿泊する客が夕食後部屋を出ている間、電気とエアコンを消して節電に協力すると、道頓堀川周辺を散策するツアーに無料で参加することができる。ツアーは、プロのガイドが道頓堀周辺の歴史や文化を紹介しながら「法善寺」や「戎橋」など名所を約1時間かけて巡る。各日先着20人。
旅館では、空調を全てガスに変え、テレビを主電源から切るなどの節電対策を行っている。おかみの石橋利栄さんは「宿泊客に節電を楽しくしていただき、ミナミのまだ知られていない文化も知ってほしい」と話す。
心斎橋の「ホテル日航大阪」(中央区西心斎橋1)では、節電対策や熱中症の予防策として「ホテル日航で『ひと涼みしよう』キャンペーン」を実施している。「JALホテルズ」と「オークラホテルズ&リゾーツ」両チェーンの国内51ホテルも同時に実施。
館内には、「5つの声かけ運動」として「温度に気を配ろう」「飲み物を持ち歩こう」「休息をとろう」「栄養をとろう」「声をかけ合おう」と書かれたポスターを掲出。実際に客に声を掛けるほか、2階のカフェレストランでは、料理を注文した客に通常950円のビールを500円で提供する(9月28日まで)。32階の期間限定バイキング会場では先着2000人にポカリスエット1本を無料で進呈(8月19 日まで)。
広報の鬼村さんは「これからさらに暑くなるので無理をせず出掛けてほしい。冷たい飲み物も用意しているので、気軽に楽しんでほしい」と話す。