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道頓堀川に「世界最長プール」、2015年実現へ-堺屋太一さんが基本構想発表

「道頓堀プール」の基本構想を発表する堺屋太一さん

「道頓堀プール」の基本構想を発表する堺屋太一さん

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 2015年夏に道頓堀川に世界最長の遊泳用プールを設置する「道頓堀プール化プロジェクト」の基本構想発表会が7月31日、宗右衛門町のホテルで開かれた。

「道頓堀プール」のイメージ図

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 発表会では、大阪府市統合本部特別顧問で、元経済企画庁長官の堺屋太一さんが2012年1月に「大阪10大名物構想」として発表した中の「最重点項目」と位置付ける「道頓堀プール」の基本構想を、堺屋さん自身が説明した。

 冒頭、堺屋さんは「道頓堀プールは26年前から言い続けてきたこと。世界最長の長水路水泳プールとして遠泳競技や市民遊泳ができるようにし、世界的名所にしたい」としたうえで、基本構想については、「圧倒的な支持で地域の人々から賛同が得られ、できるという確信を得た。世論調査でも71.4%の人が期待している」と話した。

 実現に向け、本年度中に道頓堀川の周辺住民、商店、関連企業からの出資により「道頓堀プール株式会社」(以下DPC)を設立し、大阪市が道頓堀と両岸の板敷遊歩道(ボードウオーク)の使用権を付与、2015年の営業に向け準備を進める。

 プールは、発泡スチロールのフロートを付けた布函(ふかん)式(=箱状の布)水槽を浮かべ、水道水を注入することで実現する。区間は、日本橋から深里橋西側(西横堀川の手前)の800メートルとするが、「可能な限り速やかにボードウオークを西に延長、プールの総延長を1000メートルにするように努力する」(堺屋さん)。

 プールの幅は、川幅いっぱいの12~15メートル、深さは1.1~1.4メートル。1つの布函の長さは30メートル程度とし、チャックにより全体を接合、一体のプールとする。布函の下側と側面には河川水が流れ、大量の降水が予想される場合には、布函の最上流部と最下流の隔壁を取り外し、プール内にも河川水が流れるようにする。

 プール両サイドのボードウオークには、幅4メートル程度の「プールサイド・ウオーク」、幅2メートル程度の「サービス施設ゾーン」(脱衣場などを想定)、幅3メートル程度の「フリーゾーン」を設ける予定で、フリーゾーンは入場料外の区域とする。道頓堀に面した建物のボードウオーク階で、耐水性を完備した店舗は「プールサイド店舗」として登録・表示し、プールから上がった人が水着のまま入ることができるようにする。

 プールの名称は、「人工的に水をためた遊泳場」という意味に加え、「たまり場=人をそこにためる」という意味を重ねた「TONBORI POOL SIDE AVENUE」を予定する。

 営業期間は、6月の最終日曜日から9月の最初日曜日までの10週間1日を予定。営業時間は10時~21時。利用料金は、最初の1時間が1,000円、以降1時間ごとに500円とし、3時間ほどの利用を想定する。

 期間中、一般客の遊泳利用のほか、男子・女子の超長路水泳競技および男子、女子の遠泳リレー競技を行う予定で、合計入場者数100万人、年間収入16億円以上を目指す。2012年度~2015年度のDPCの必要資金は30億円を想定。堺屋さんは「調達は困難ではない」と意欲を見せる。

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