日本分析化学専門学校(大阪市北区)は12月12日、道頓堀川流域の3地点に関する水質調査結果を発表した。
調査は11月24日、湊町リバープレイス付近、道頓堀橋、日本橋の3地点の水を採取して行われたもので、「一般細菌」「大腸菌」「BOD(生物化学的酸素消費量)」「基礎データ(pH、水温、DO、濁度)」の4項目について測定を行った。
この結果、環境省が定める「生活環境に関わる環境基準B類」のpHについて、湊町リバープレイス付近と道頓堀橋で基準を満たしていないほか、厚生労働省が定める「遊泳プール水質基準」の濁度と大腸菌については全地点で、一般細菌については湊町リバープレイス付近と道頓堀橋で、それぞれ基準を満たしていないことがわかった。
この結果について同校担当者は「測定項目によっては4年前に比べ改善されていると判断できるデータもあるが、それらの項目は測定環境に非常に影響されやすい項目であり、今回の場合例年の同時期よりも水温がかなり低かったことから、現時点で水質が改善されたとは断言できない。大腸菌が検出されている以上、泳ぐには不適」と話している。
同校は、1982年に日本で唯一の化学の専修学校として開校、即戦力となる分析化学者の育成を行っている。道頓堀川の水質調査は、同校の学生が発足した「環境委員会」の自主活動として、「『大阪の水を守る!』という気持ちから」(同校担当者)行われているもので、今年で4年目、調査は14回を重ねる。