大阪初の映画制作会社「三友倶楽部」創業の地である大阪・ミナミの千日前商店街内に2月7日、同社の歴史を記念するレリーフが設置された。
111年前の1897年に日本最初の映画娯楽興行が行われた大阪・ミナミは、「映画娯楽の発祥の地」としてかつて多くの劇場が立ち並んだが、近年は「道頓堀東映」「角座1、2」など老舗劇場の閉館が相次いだ。千日前商店街と早稲田大学がコラボレーションした公開講演をきっかけに「歴史的遺産」が明らかになったことから、同商店街が「文化の街ミナミを復活させるきっかけに」と企画。7日には除幕式が行われた。
映画のフィルムをイメージした記念レリーフは、縦1.2メートル、横30センチメートル。商店街のアーケード柱に設置され、当時の写真とともに同社の歴史がつづられている。
千日前に開館した活動写真館「三友倶楽部」は、明治末期にはオーナーの山川吉太郎氏が連鎖劇の制作に乗り出し、映画制作会社へと発展。その後「帝国キネマ」を創立し、映画製作における大大阪の文化発信の拠点となるとともに、「東洋のハリウッド」と賞賛された。「新興キネマ」を経て「大映」と名前を変え、戦後も映画の黄金期をリードしてきた同社が創立した「千日前」は、「大映」「松竹芸能」の源流だという。
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