大阪・道頓堀のシンボル「グリコ看板」が8月17日をもってリニューアル工事に入ることから、同日22時をもって、5代目グリコ看板が消灯した。
江崎グリコ(大阪市西淀川区)のグリコ看板は、1935(昭和10)年に初代が設置された。戦時中に鉄材供出のため撤去されたほか、隣接するビル改装などの理由から4度リニューアルされており、現在のものは1998年7月に設置された5代目。高さ20メートル、幅10.85メートルの巨大な看板で、7色のネオン管を総数4460本、のべ5100メートルも使用している。観光スポットとしても有名で、2003年4月には「大阪市指定景観形成物」に指定されたが、設置から16年が経過し老朽化が進んでいたため、改修工事が必要となっていた。
最終点灯日となった同日、5代目グリコ看板が設置された1998年に入社した同社スタッフも駆けつけ、看板の消灯を見守った。「新人の頃に見に来た思い出がよみがえってきた。ちょっと寂しい」(商品開発研究所の野村耕司さん)、「日曜の夜なのに、たくさんの人に写真を撮ってもらっていて、すごく愛されている」(同、細田靖夫さん)、「最終日に見に来たいと思っていた。一般の人もポーズを取ってくれていて、ありがたい」(グループ研究企画室の柳田良子さん)と感想を話した。
グリコ看板周辺にはマスコミ各社も詰めかける中、22時になり看板が消灯すると、一般客からは「わあっ」という声が上がった。消灯を見守った、同社グループ広報室の山崎深雪さんは「日本だけでなく、海外のお客様にも撮影されるランドマークになっている。(秋に登場する6代目は)LEDを使用する案が有力」と話した。