丸善ジュンク堂書店(東京都中央区)は10月31日、「ジュンク堂書店 千日前店」(大阪市中央区難波千日前)で、書店に1泊して好きな本を読みながら自由に過ごすことができるイベント「ジュンク堂に住んでみるモニターツアー 2015」を開催した。
参加者は「住人」、店員は「添乗員」と書かれたカードを首からぶら下げる
同企画は、同社がツイッターで「ジュンク堂に住みたい」という客の声を見つけたことから実現したもの。東京・内幸町のプレスセンターで2014年に初開催され、応募倍率は900倍以上を記録。2回目の開催となる今回は「東京以外でも実施してほしい」との声を受け、1階から3階合わせて約900坪の広さの大型店である同店での開催となった。
約150倍の応募から選ばれたのは、カップルや親子などの5組10人。20~42歳の参加者は「絶対寝ずに夜通し本を読む」「普段とは違うジャンルに挑戦する」など、イベント開始前に意気込みを見せた。
参加者は「住人」、店員は「添乗員」と書かれたカードを首からぶら下げ、イベントがスタート。今回は10社の企業とのコラボが実現し、「着る布団」やルームシューズ、スマートフォン外部バッテリーが支給され、協賛企業の菓子や飲み物が食べ放題・飲み放題、空気清浄機や扇風機も稼働するという快適な環境の中、参加者らは思い思いの過ごし方で書店での夜を楽しんだ。
イベント終了後、参加者らは「ちょっと悪いことをしている気分を味わえて楽しかった」「端から端まで本を探すことができて楽しかった」などと満足そう。中には徹夜で本を読み明かした人も。同店の堀内理店長は参加者らに同店の住民票を贈呈した後、「このイベントを通して、紙の本の良さを再確認していただけたならうれしい。ネットで本を購入する人が増えているが、書店も頑張っているんだなと感じていただければ」と話した。