NTT西日本(大阪市中央区)は2月3日、吉本興業(中央区難波千日前)と共同で、「笑い」を数値化するプロジェクト「スマート光お笑い劇場」をスタートした。
NTTグループが提供する「ココロの視える化サービス」を活用、吉本新喜劇や漫才などを見に来た客のバイタルデータを用い、「笑いを数値化」するという。同社によると、バイタルデータの活用は医療分野で活発だが、今後より幅広い分野での活用が期待されているという。昨年夏に梅田のお化け屋敷で「ビビリ度」を数値化したほか、今年1月からは「もりのみやキューズモール」のフットサルコートで「運動レベル」を数値化する取り組みを行っており、その第3弾。この取り組みを通じて解析アルゴリズムの改善につなげたい考え。
同日、「なんばグランド花月」(同)の2階最前列中央の11席を「笑福度診断シート」とし、バイタルデータの計測装置を設置した。シャープのマイクロ波センサーで心拍数、呼吸数の変化を計測し「バクウケ度」と「リラッ笑(クス)度」を、NECの笑顔認証カメラで笑顔の回数を計測し「笑顔度」を算出。3つの数値を組み合わせ、客のスマートフォンに、自身の笑いが120点満点中の何点だったかを「笑福度」として表示する仕組み。
記者発表会に登場したウーマンラッシュアワーの村本大輔さんが「劇場の支配人には数値を見られたくない」とコメントすると、池乃めだかさんも「笑いに点数が付けられると思うと緊張する」と感想を話した。月亭八光さんも「お笑いは結果が数字で出ないのがいいとおやじに言われてこの世界に入った。このシステムが普及したら、来年にはたむらけんじさんと俺はいなくなっていると思う」と笑いを誘った。
電話や窓口でのチケット予約・購入時に「笑福度診断シート」希望と伝えることで利用できる。同シート利用による追加料金は不要。各公演で「笑福度」が1位だった客にオリジナルグッズを進呈する企画も。同シートの設置は3月28日まで。