アメリカ村で「中村ビル大作戦」-取り壊しまでイベントスペースに

「中村ビル大作戦」プレイベントの様子

「中村ビル大作戦」プレイベントの様子

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 アメリカ村のBIGSTEP近くの商業ビル「中村ビル」(大阪市中央区西心斎橋2)が、建物の老朽化のため来年3月末で取り壊されることになり、空きテナントとなったスペースを活用しようと9月6日から、アートパフォーマンスやライブイベントなどを行う「中村ビル大作戦」が始まった。

来年3月末で取り壊されることになった中村ビル

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 1965(昭和40)年に建築された同ビルは、かつて「VANヂャケット」「サンビレッジ」などがテナントとして入居し、長くアメリカ村の顔として親しまれてきた。築44年を迎え来年3月末での取り壊しと建て替えが決まり、現在ほとんどのテナントが退去した。

 同ビルの中村芳弘社長が「地元の人が主役になり、地元から何かを発信しよう」と、空きテナントとなったスペースの活用方法を考えていたところ、6月に三角公園で行われたアートイベントでアート団体「アトリエ輪音」(中央区)と知り合った。その後、同イベントで展示されていたアートTシャツを中村ビル1階のショーウインドーに飾るなどの取り組みを始めた。

 「中村ビル大作戦」は、同ビル1階・2階スペースでクリエーターなどを集めたフリーマーケットやライブイベントなどを、週末を中心に行う参加型企画。初回となる今回は実行委員会主催のプレイベントとして実施し、アトリエ輪音の所属作家がポストカードやガラス細工、アートTシャツなどの創作物を展示販売したほか、アメリカ村の老舗天ぷら店「若松」店主の堀越大二郎さんが中心となって音楽ライブや落語などのライブイベントを行った。

 12日にはクラブイベントが行われるが、その他のイベントは現在企画中。一般からの企画も募集しており、ライブ、演劇、アートイベント、落語、フリーマーケットなど広く受け付けている。10時~21時まで利用でき、利用料は6時間まで2万円、以降1時間につき4,000円。

 中村社長は「アメリカ村は本当に変わり方が激しい街。毎月、毎週何かが変わっている。1993年~1995年ごろの絶頂期には道を真っすぐ歩くのも大変だったが、今は年齢層や客単価が下がったり、観光地化するなど商売が難しくなった」とこの30年余りを振り返る。

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