大阪市立大学が運営する「船場アートカフェ」(大阪市中央区久太郎町3)で2月21日、上海万博の大阪出展でプロデューサーを務める橋爪紳也さんによる講座「万博マニアナイト」が行われた。
上海万博で流す予定の「水都大阪2009」紹介映像(編集段階)
同大学で都市研究を行う教授と研究者が、大学での机上の研究だけではなく、実際に街へ出て実践的な試みを行おうと設立した同カフェ。豊かな歴史と文化を持ちながら活気を失いつつある船場を「文化の発信地」として再生させたいという思いから、船場の雑居ビル地下にある同所を選んだという。同カフェでは2月中、「都市とアート」をテーマに1日完結の28講座を企画し、市民を無料で招待する「マンスリーアートカフェ」を実施している。昨年スタートし2回目となる今年は、新たな試みとして同大学の学生が企画から準備、運営まで行う「学生企画講座」も開いた。
21日に行われた講座「万博マニアナイト」では、昨年の「水都大阪2009」の総合プロデューサーで同カフェのプロデューサーも務める橋爪さんが約2時間、たっぷりと上海万博の魅力と大阪出展のビジョンを説明。大阪出展は、博覧会史上初めて設けられる「ベストシティー実践区」という世界の代表都市が先進的な事例を展示する地区に参加、パリ、ビルバオ、スイス3都市とともに共同館に出展し、3つのエリアで水都大阪の魅力と大阪の環境先進技術を紹介する。同講座では、万博関係者以外には初公開となる映像が紹介されたほか、講座終了後の交流会では秘蔵万博グッズが進呈されるなど、参加者25人はマニアックな講座内容を満喫した。
橋爪さんは「『水のある都市、大阪』の魅力を紹介することが今回の大阪出展の使命。姉妹都市である大阪と上海のつながりを通して、今回の万博で日本と中国の交流がさらに深まれば」と意気込む。