南海電鉄は今秋、南海線に新型特急車両「12000系」を導入し、特急「サザン」として営業運転を開始する。
同車両は、大阪なんばから和歌山市・和歌山港を結ぶ有料特急「サザン」として、現在使用されている「10000系」車両を改善した新型車両。4両編成を2編成(合計8両)導入し、1編成あたり242席を設ける。「ミナミへ新しい波を起こす」をコンセプトに、車体にブルーとイエローのラインを施し、「大阪湾岸・和歌山へ押し寄せる人と車両の波」と「全国から大阪ミナミへ押し寄せる人の波」をイメージした。
シャープの「プラズマクラスター技術」を大手私鉄として初めて搭載し、ウイルスの作用を抑制するとともに、カビ菌を分解・除去するほか、座席幅を25ミリ広げ460ミリに拡幅、パソコン利用に対応した大型テーブルやAC電源を設置するなど、居住性・利便性の向上を目指す。
そのほか制御装置にVVVFインバータを採用し効率よく電力を使用するとともに、車体を軽量なステンレスとし消費電力を削減。車椅子対応トイレを新規設置するほか、床面の高さを低くすることで車両とホームの段差を少なくするなどの対応でバリアフリー化も推進する。