高島屋大阪店(大阪市中央区難波5、TEL 06-6631-1101)7階のレストラン街「なんばダイニングメゾン」エントランスロビーに3月1日、修復された岡本太郎のタイル画「ダンス」が設置され、除幕式が行われた。
岡本太郎のタイル画「ダンス」の全景。娘と犬と猫が描かれている
同作品は、高島屋大阪店の開業と同時にオープンし「東洋一」といわれた大食堂に飾られていた(1952年~1969年と推定)モザイクタイル画。その後、約40年間にわたり、高島屋資料館が所在する高島屋東別館(浪速区日本橋3)1階に、木製パネルで覆われ壁面に固定される形でひっそりと保存されていた。今年が岡本太郎の生誕100年であり、高島屋の創業180周年、また同店の大規模増床・改装計画が3月3日に完了し全館グランドオープンすることから、同作品の修復、復活プロジェクトが進められていた。
同作品は縦2メートル35センチ、横3メートル49センチの巨大なもので、1センチ四方の38色のタイルを約5万7,400枚使用する。修復作業には、モザイクタイルを製造したINAX(当時の社名は「伊奈製陶」)が協力し、昨年10月から約4カ月をかけ、同社の「ものづくり工房」(愛知県常滑市)でタイルの洗浄、下地の補強などが行われてきた。
除幕式で、同店の増山裕店長は「なんば店の80周年、岡本太郎の生誕100周年と、巡り合わせの年になった。5年をかけて店舗の改修工事を行ってきたが、それに先駆け『ダンス』をお披露目できてうれしい」とあいさつで述べた。