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南堀江で気鋭作家が個展-「見知らぬ他人」がモチーフの作品展示

新作「うろくず」の前に立つアーティストの流麻二果さん

新作「うろくず」の前に立つアーティストの流麻二果さん

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 南堀江のギャラリー「Galerie petit bois(ギャルリ プチボワ)」(大阪市西区南堀江2、TEL 06-6531-8436)で現在、東京を拠点に活動するアーティスト・流麻二果(ながれまにか)さんの個展が行われている。

珍しい紙と糸を使ったドローイング作品も

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 流さんは1975(昭和50)年大阪生まれ。1997年に女子美術大学芸術学部油画科洋画専攻を卒業後、国内外の美術館・ギャラリーで作品を発表するほか、身の回りの布や糸を使ったワークショップやファッションデザイナーとのコラボレーションを手がけるなど、幅広い活躍で注目を集める若手アーティスト。2001年トーキョーワンダーウォール審査員長賞を受賞。2002年から6年間、文化庁新進芸術家在外研修員としてニューヨークを拠点に活動し、その間、2004年にはポーラ美術復興財団在外研修員としてトルコでも活動した。先日、東京の国立新美術館(港区)で行われた「DOMANI・明日展」でその研修の成果を発表したばかり。

 電車や街で出会った「見知らぬ他人」をモチーフに、油彩やドローイング、インスタレーションを制作する流さん。「学生のころから描きたい対象はいつも人だった。どんな生活を送っているのか、どういう人か…人に抱く興味が私の制作の原点」だと話す。そうした日々の「人間観察」を蓄積してできた作品には、はっきり人と認識できる線や形はなく、代わりに色鮮やかで流れるような層が描かれている。流さんは「私の目を捉えた人の姿は、私の中で少しずつ色や形を変えていく。記憶に残ったその人の余韻が色の層となってキャンバス上に現れる」と解説する。

 「人と分かり合うのは難しい。でも分からないところがあるからこそ、人との関係が楽しいと感じるようになってきた。自分の中からわき上がってくるそうした『ワクワク感』がここ数年のテーマ」と流さん。同展では、「DOMANI・明日展」で発表した100号の大作「静音」に加え、「うろくず」「あふ」など9点の新作を含む計21点の油彩を展示する。そのほか、紙と糸で油彩用のデッサンを彩ったドローイング作品12点も併せて展示。

 開催時間は11時~18時30分。入場無料。今月25日まで。

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