オリックス不動産(東京都港区)は2012年4月8日、昨年3月末に閉館した旧「大阪厚生年金会館大ホール(以下、旧大ホール)」を「オリックス劇場」(大阪市西区新町1)としてリニューアルオープンする。
1968(昭和43)年4月に開業した旧大ホールは、多目的ホールとしてさまざまな用途に用いられてきたが、昨年3月28日の公演をもって閉館。2009年10月に大阪厚生年金会館を落札した同社が、旧大ホール部分について2011年秋の再オープンを目指して準備を進めてきた。
リニューアルオープンにあたり、耐震改修工事を行い建物の安全性を向上する一方で、特徴的な備前焼の陶板打ち込みタイルを使用した外壁は、ひび割れ、浮きの点検・補修後、全面セラミックコーティングを施し残す。
ホール内は、クラシック音楽に対応するため、天井の形状を変更し反射板を更新、空調機の消音対策として空調ダクトも全面更新する。座席数は従来と変わらず、1階=1255席、2階=383席、3階=762席の計2400席。プレミアム席(57席)、VIP席(10席)も設ける。プレミアム席はシートピッチを45センチから54センチに広げる。舞台設備も改修、音響・照明を最新の設備に置き換える。
そのほか、エレベーター3基を新設するほか、女性用トイレや多目的トイレの増新設、ホワイエの内装の更新など全面的に設備をリニューアルする。建築面積は3517平方メートル、延べ床面積は1万1194平方メートル。地下1階、地上5階建て。