木製家具メーカーのカリモク家具(愛知県知多郡)が手がけるブランド「カリモク60」の魅力に迫る展示「カリモク60エキシビション」が現在、セレクトショップ「URBAN RESEARCH DOORS 南船場店」(大阪市中央区博労町4、TEL 06-6120-3270)2階のギャラリースペースで開かれている。
カリモク60は、1963(昭和38)年に製造を開始したソファ「Kチェア」など、カリモク家具が1960年代から製造を続ける家具を中心に展開。昔ながらのデザインを新たに再提案する「D&DEPARTMENT」(東京都世田谷区)のプロジェクト「60VISION(ロクマルビジョン)」の第1弾として2002年に誕生した。「1960年代に誕生した『ロングライフデザイン』の商品を、その商品に込められた企業のものづくりへの思いとともに掘り起こす」仕組みづくりをコンセプトとする同プロジェクトには、現在12組のブランドが参加している。
店長の江口遼さんは、同ブランドの魅力について、「もともと木工屋としてスタートした背景もあり、カリモクさんは木材の加工に長(た)けている。いい加工が施されているので、いい素材感のまま長く使えるし修理も利く。お気に入りのジーンズのようにずっと変わらない魅力がある」と紹介する。
カリモク60エキシビションは、同ブランドの魅力、カリモク家具のものづくりを感じてもらおうと同社が企画した巡回展。今年7月の「D&DEPARTMENT PROJECT TOKYO」を皮切りに、これまで4カ所で開催してきた。会場では、木を加工するときの道具や塗装の材料など、同社が「特にこだわりを持っている部分を中心に」展示する。製造工程を追った映像やパネルもあり、会場を訪れた人は時間をかけて熱心に見学していく人が多いという。
カリモク家具では「危険な刃物を使う工程や大まかなところ以外、加工のほとんどは手作業。普通の家具の2倍ぐらいの時間を掛けて完成する」という。江口さんは「こうして製造工程を見せられるぐらい、人の手が加わっているというのが同社の強み。普段見られないところまで見てもらえるので、工場見学のプチ体験として会場に足を運んでいただけたら」と話す。
開催時間は11時~21時。入場無料。今月27日まで。