なんばウォーク内の広場「クジラパーク」で1月12日、映画「アース」の公開記念イベントとして「巨大クジラ」の制作が行われた。
「アース」は、ホッキョクグマやアフリカ象、ザトウクジラなど地球を舞台に日々さまざまなドラマを繰り広げている生物たちの生態に迫るドキュメンタリー映画。製作期間5年、世界200カ所以上で撮影が行われたという超大作。
同イベントは、「アース」のテーマである環境保護を訴えるため企画されたもので、会場ではダンボールアーティストの千光士義和さんと、千光士さんが講師を務めるアートカレッジ神戸校の学生5人により、ダンボールやペットボトルなどのエコ素材を使用した巨大クジラの制作が行われた。12時より制作が始まり、会場付近には多くの買い物客らが足を止めて眺めたり、興味深そうに見入る子どもたちの姿もあった。
身近な素材であるダンボールの断面の美しさに魅せられて制作活動を始め、日本全国でダンボールアート展を開催する千光士さんは「木と同じ『ぬくもり』を持ち、木以上に加工しやすいのがダンボールの魅力」と話す。「こんなに大きな作品を作るのは初めて。少しでも多くの人に立ち止まって見てもらい、ダンボールのよさを感じてもらえたら」とも。
完成したクジラは全長5メートルの巨大クジラと、2メートルの子どもクジラ。千光士さんは、「空き缶を使用した『目』は、人間に生活を振り回されるクジラの悲しげな表情を表した」などと話し、環境保護を呼びかけた。作品は15日まで展示する。