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「なんば駅前を世界に誇れる広場に」-大阪府立大でシンポ

橋爪さんの基調講演の様子

橋爪さんの基調講演の様子

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 「大阪府立大学I-siteなんば」(大阪市浪速区敷津東2)で11月9日、「なんば駅前広場を考えるシンポジウム」が開かれた。

なんば駅前広場の活用アイデアの展示も

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 南海なんば駅北側の「なんば駅前広場」を囲む振興町会、商店街、企業で構成する「なんば安全安心にぎわいのまちづくり協議会」(事務局=戎橋筋商店街振興組合内)が主催した。同協議会は2008年に発足した「南海なんば駅前広場環境整備協議会」に端を発し、2011年6月に現在の名称に変わった。大阪市から「まちづくり推進団体」としての認定を受け、勉強会や視察、調査などを重ね、今年5月、「なんば駅周辺まちづくり構想(たたき台)」を発表。同構想ではなんば駅前広場をミナミの中心と位置付け、歩行者のための広場として整備することなどを提案。広く一般から具体的な活用アイデアを公募したところ40点の応募があり、10月31日、グッドアイデア賞3点(4作品)と審査員賞4点を選出した。

 シンポジウムでは、大阪府立大学21世紀科学研究機構特別教授の橋爪紳也さんが「世界に誇れる街の玄関の駅前広場」と題した基調講演を行ったほか、なんば駅前広場の活用アイデアの表彰式と受賞者によるプレゼンテーション、街づくり関係者によるパネルディスカッションが行われた。

 基調講演で橋爪さんは、ヨーロッパ各地やニューヨークのタイムズスクエアなど、世界各地にある広場の事例を紹介し、「都市には『この広場こそ自分たちのアイデンティティー』といえる広場があるのが普通だが、日本の街づくりにはこれまで広場という考えがなかった。街の顔となる広場をなんば駅前に造りたい」と話した。

 パネルディスカッションでは、橋爪さんが「シンガポールのマーライオンのように、その街を背負ってくれるシンボリックな物が必要」と話すと、イベント学会理事で羽衣国際大学客員教授の間藤芳樹さんは「舞妓(まいこ)さんの写真を見たら世界中の人が『京都だ』という。舞妓さんのような街のシンボルがゲートになり、『そこに行きたい』と思ってもらえれば」と話した。

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