大阪ミナミの商業施設による共同販促キャンペーン「みんなdeミナミ」の一環として募集されていた「ミナミdeハートフル・エピソード」の審査結果が1月30日、発表された。
大型店や商店街などミナミエリアの14商業施設が合同で開催したエリアキャンペーンの一環として、買い物や食事にまつわるエピソードを一般から募集していたもの。芥川賞作家の柴崎友香さんが審査した。
大賞に選ばれたのは、大阪府泉南郡の福家大造さんの作品。「姉ちゃん」と呼び親しんでいた叔母さんがかつて戎橋近くの鰻の名店で働いていたころのエピソードで、食い道楽でもあった「姉ちゃん」の食へのこだわり、大阪を代表する「粉もん」を一緒に食べた思い出などをつづった。柴崎さんは「ミナミはこんな『姉ちゃん』を慕う人が大勢いて成り立っていたし、今もきっとあちこちにいて元気な大阪弁を響かせているに違いない、と心強く思わせてくれるエッセー」と評した
戎橋筋商店街の山本英夫さんは「単に買ったり、食べたりするだけでなく、一人で、家族で、友人や同僚と、ミナミのまちという劇場で人々のさまざまな喜怒哀楽が繰り広げられており、その懐の深さ、思いを受け止める場所として、このまちがあり続けることの大切さを感じた」と話す。