なんば駅前の「なんば駅前広場」で11月11日~13日、早期の広場化を目指した社会実験が行われる。
高島屋大阪店となんばマルイの間にある「なんば駅前広場」は現在、北側を東行き2車線道路が、南側を西行き2車線道路が取り囲み、道路で囲まれた東部分がタクシー停車場に、西部分が喫煙スペースとバス乗り場などとして整備されている。
同広場については10年ほど前から、歩行者を主体とした新たな空間として整備しようという機運が高まっており、2012年に大阪府市統合本部会議が取りまとめた「グランドデザイン・大阪」でも「関空からの客を迎えるなんば駅前広場」として、「歩行者がくつろぎ、イベントも開催できる人中心の空間を創出」することが打ち出されている。昨年12月には地域の諸団体、行政、大阪商工会議所、専門家などで構成する「なんば駅前広場空間利用検討会」が設置され、広場化に向けての取り組みが本格化している。
今回の社会実験では、高島屋前の西行き2車線道路と、隣接するタクシー停車場を3日間にわたり封鎖。タクシー停車場には観光案内所やステージを設けるほか、2車線道路にはウッドデッキを敷設し約100席のカフェを設けるなどし、観光客などにくつろいでもらうことと、人中心の空間作りへの共感を醸成するのが狙い。
日替わりのイベントとして、アートやクラフト、物販を行う「芦原橋アップマーケット」を誘致(11日12時~21時)するほか、地元市民や若者に向けたステージパフォーマンス(12日10時~22時)、国内最大級のトラクターの展示、各地で収穫した新米やおにぎり、玄米パン、玄米パスタ、野菜の販売などを行う「Kubota Earth Terrace」(13日10時~17時)を予定する。
イベント開催中、タクシー停車場と高島屋前のタクシー乗り場を高島屋西側の「パークス通り」に移設するほか、高島屋東側の「なんさん通り」を南行き一方通行にする。社会実験期間の周辺の交通状況や商店での荷さばきへの影響、タクシーの利用状況の変化などを計測した上で、来年3月までに今回の社会実験の効果を検討する。
協議会の事務局メンバーの一人でもあるなんさん通り商店会の木村次郎会長は、「この広場が、なんばに来た人への情報発信拠点となり、各方面への観光につながれば。屋台やイベントなども楽しんでいただける」と話す。