高島屋大阪店(大阪市中央区難波5)5階メンズビジネス売り場に10月4日、オーダースーツ売り場「タカシマヤ スタイルオーダー サロン」がオープンした。
同フロアには以前からオーダースーツ売り場があるが、50代が35%、60代が25%、70代が10%と、来店客の7割が50代以上。スーツの価格もイージーオーダーで10万円~、フルオーダーで30万円~と高めで、生地を前面に展示した店構えは、重厚感、高級感、上質感を押し出しており、若年層には入りにくい雰囲気があった。
今回オープンした「タカシマヤ スタイルオーダー サロン」は、講談社のウェブマガジン「FORZA STYLE」編集長で、ファッションディレクターの干場義雅さんが売り場を監修。生地ではなく約100着ものスーツのサンプルをずらりと展示し、完成系をイメージしやすくしたほか、シャツ、ベルト、靴、カバンなどをトータルで提案。30~50代のビジネスマンをターゲットに据え、既製服売り場の様な入りやすさを演出する。売り場面積は75平方メートル。
スーツは、「001型(ネオクラシコ)」「002型(クラシコ)」「003型(ブリティッシュ)」の3つの型から選択する。身幅、着丈、袖丈などの調整、ボタン、裏地の選択が可能で、生地は約400種類を用意。高島屋MD本部で紳士服などのセントラルバイヤーを務める久曽神(きゅうそじん)健さんは「選択肢が多すぎると選びにくくなるため、スーツは基本スタイルの3型に絞った」と説明する。
スーツに合うシャツの襟型は、001型には襟が開き過ぎない「セミワイド」、002型には「ワイド」、003型には「ラウンド」を提案。ネクタイの幅も、Vゾーンのやや広い001型には7.5センチですっきり見せ、002型には8センチでボリュームを出し、003型には7センチで細めに合わせるなど、最適なスタイルを店頭掲示や接客中の会話で提案する。
スーツ以外にも、ジャケット、パンツ、シャツ、ネクタイ、靴、カバンのオーダーにも対応する。価格は、スーツ=5万2,920円~9万6,120円。シャツ=9,720円~2万円台後半、ネクタイ=1万800円~、靴=4万1,040円~。
久曽神さんは「50代以上にとってスーツはオーダーするのが当たり前だが、30~40代にとってスーツは既製服が一般的で、オーダーにはハードルが高いイメージを持たれている。一方で手頃な価格で良いものを見抜くことができる目を持っている。DIYブームなどカスタマイズのマーケットも成長しており、(若年層におけるオーダースーツの広がりは)既製服の先にある進化」と話す。
営業時間は10時~20時。10月8日14時から、同売り場で干場義雅さんのトークイベントを行う。2018年度には、京都、新宿、横浜、日本橋の高島屋への展開も検討中。