道頓堀商店会(大阪市中央区道頓堀1)、JTB(東京都品川区)、大阪観光局(南船場4)と民間企業8社が11月12日、「道頓堀ナイトカルチャー創造協議会」を設立した。
2017(平成29)年10月に同商店会と同社が締結した「エリアマネジメント分野の連携に関する協定」に基づき、道頓堀を「世界に誇る観光地」へ発展させようと設立した同協議会。
同協議会の副会長でJTBの宇田川雄彦さんによると、2018(平成30)年は来阪外客数が1142万人となったが、一方で客引き、違法駐輪、ゴミ・トイレ問題などの弊害も目立ってきているという。同協議会では、今後さらに増加する観光客に対して受け入れ体制充実を図るほか、万博が開催される2025年までに夜の観光資源の魅力を押し出した「道頓堀ナイトパーク」化の実現を目指すという。
ICT技術を活用した実証実験も行う予定といい、NTTドコモ(東京都千代田区)は「おしゃべり案内板」を改良した大型デジタルサイネージ「TONBORI案内板」を2020年3月、「TONBORI BASE Cafe & Info」(中央区道頓堀1)内に設置する予定という。利用者がタッチパネルで検索した希望の情報にAIが回答することで深夜でも利用可能になる。AIで対応できない細かな情報はNTT西日本(大阪市中央区)が提供する「多言語コンタクトセンター」を活用し、同案内板と連携して利用者の回遊をサポートする。
2019年度内に稼働予定という、店舗情報、予約・決済、クーポンがまとまった「TONBORIアプリ」は、AR技術を使い道頓堀の特徴である突起看板にかざすと看板のキャラクターが動いたり変身したりする様子が楽しめる。キャッシュレス化による混雑解消と、同エリアの回遊性向上を目指す。
大阪観光局の溝畑宏理事長は「先進観光都市としてモデルケースになって今後100年成長していける大阪にしていきたい」と意気込む。