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高島屋大阪が刺しゅう絵画「獅子図」を展示 創業190年を記念して

刺しゅう絵画「獅子図」(左は下絵)

刺しゅう絵画「獅子図」(左は下絵)

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 高島屋が保有する刺しゅう絵画「獅子図」が現在、大阪店(大阪市中央区難波5)1階に展示されている。

獅子図を説明するパネル

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 刺しゅう絵画は美術工芸品の一つで、針と絹糸で刺しゅうし、絵画のように仕上げたものをいう。文化国家であることを海外にアピールする目的で明治期に盛んに制作され、海外の邸宅を彩る室内装飾品として輸出された。高島屋が明治期に始めた輸出貿易の主力商品も刺しゅう絵画であり、展示する刺しゅう絵画は同社が輸出したうちの一つ。再び同社の手に戻り、展示することとなった。

 刺しゅう絵画「獅子図」の大きさは、縦80センチ、横90センチ。職人が一針ずつ丁寧に縫い上げるため、高島屋によると完成に数カ月から1年かかったという。同絵画には下絵があり、同社で染織品の下絵制作を手掛けていた画家・神坂松濤(しょうとう)が描いた。作品の補足として、当時の時代背景を説明した映像も用意する。

 高島屋史料館の学芸員・高井多佳子さんは「当時は博覧会に出展し、賞を取ることで高島屋の名を世界に周知することも大事だった。『超絶技巧』と言われる理由や、職人の息遣いが作品を通して感じ取れるはず」と話す。

 高島屋は、明治・大正期の作品を紹介する展示会「知られざる明治・大正期の刺繍(ししゅう)絵画展」(仮題)を2022年秋に予定している。

 営業時間は10時~20時。今月14日まで。

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