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高島屋大阪店で創業190周年企画美術展 現代アート作家29人の新作38点

「ローズちゃん」(左)をイメージした中村弘峰さんの人形作品(右)

「ローズちゃん」(左)をイメージした中村弘峰さんの人形作品(右)

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 美術展「悉皆(しっかい) 風の時代の継承者たち」が9月29日、高島屋大阪店(大阪市中央区難波5)6階「美術画廊」で始まった。

ヤノベケンジさんの立体作品

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 高島屋創業190周年を記念した企画美術展で、8月に開催した東京・日本橋を皮切りに関東、関西の高島屋5店舗を巡回する。「悉皆」とは「ことごとく」を意味し、呉服業では染め、織りなど着物に関わるすべてを担い、優れた職人との仲立ちすることを指す。古着木綿商として創業し、呉服商を営んでいた同社の歴史になぞらえ、現代美術作家に高島屋史料館(浪速区日本橋3)の収蔵作品や同社の歴史をインスピレーションの源にして作品制作を依頼した。

 会場には、森村泰昌さん、ヤノベケンジさん、三沢厚彦さん、舟越桂さん、束芋さんらアーティスト29人の新作38点を展示・販売し、制作の源となった収蔵作品6点も展示する。森村さんは、青い着物の女性が描かれた竹内栖鳳作「アレ夕立に」をテーマに、写真とデジタル技術を使ったセルフポートレートの写真作品を試みた。

 同社のマスコットキャラクター「ローズちゃん」をインスピレーション源に、ヤノベケンジさんはタマゴ型の銀色のタイムカプセルの中で眠る「ローズちゃん」の立体作品を、中村弘峰さんは振袖を着た博多人形を、町田久美さんはシンプルな構図の絵画と、異なる手法でそれぞれ制作した。

 同社美術部・美術担当課長の河村和俊さんは「インスピレーションの源となった過去の作品や資料と見比べながら、作家たちの新たな挑戦を見てほしい。高島屋史料館には、多くのアーカイブ作品を展示しているので、足を運んでほしい」と来館を呼び掛ける。

 美術展「悉皆 風の時代の継承者たち」の営業時間は、10時~20時(最終日は16時閉場)。10月5日まで。
 高島屋史料館の開館時間は、10時~17時(最終入場は16時30分)。火曜・水曜休館。

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