eスポーツをテーマにした講演会「eスタジアムアカデミー」が12月12日、なんばスカイオ(大阪市中央区難波5)7階で開催された。
今年7月にeスポーツが体験できる施設を開設するなどeスポーツの普及に取り組む南海電鉄と、eスポーツ事業を手掛けるエンターフォース(福岡県)が共催した。「eスポーツを通じたまちづくりと教育を考える」をテーマに講演会や学生へのインタビュー、パネルディスカッションを行ったほか、eスポーツ大会も開いた。
南海電鉄イノベーション創造室副室長の和田真治さんは講演会の中で、「戦争終結から5年後の1950(昭和25)年には、(南海電鉄が)大阪球場を建設。野球だけでなく、アイススケートリンクや卓球場も設置し、青少年の健全な育成に寄与してきた」と振り返り、「五座と呼ばれる劇場が過去にはあり、一方でサブカルチャーも受け入れる文化がなんばにはある。いろいろな企業と協力しながら、なんばを中心とするeスポーツ文化経済圏を構築していきたい」と力説した。
日本で初めてeスポーツの分野で大学院へ進学することを決めた、立命館大学4年生の松本隼人さんは「プレイヤーの人生より目の前の利益が優先されているように思えたから」と進学するきっかけを話し、「研究者の立場からプレーヤーの声を、eスポーツに関わる企業や団体に届けたい。『eスポーツを学問にしようか悩んでいる人』には僕みたいな進路もあると知ってもらえたら」と話した。