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なんば駅周辺の空間再編へ、大阪市が整備プラン発表 歩行者空間2倍に

2021年の社会実験の様子

2021年の社会実験の様子

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 大阪市は6月1日、なんば駅周辺の空間再編事業について、整備プランを発表した。

なんさん通りイメージ

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 今回の整備プランは2021年に実施した社会実験を踏襲したものとなり、高島屋大阪店となんばマルイに挟まれた「なんば駅前広場」を歩行者天国にするほか、高島屋大阪店東側のなんさん通りは一部歩行者天国にする。なんさん通りは南北に分けて、北側は1時~9時の間、貨物車に限って通行でき、南側は24時間貨物車に限って通行できる。なんさん通り周辺には24時間利用できる荷さばき停車帯を2カ所設置し、7、8台の貨物車が停車できるようにする予定。

 現在駅前にあるタクシー乗り場は御堂筋北側とパークス通りに移設し、バス停も現状より御堂筋本線側に移設する。なんば駅前広場、なんさん通りの空間再編により、歩行者空間は約2倍に拡大、車両空間は約0.2倍に縮小。歩行者を主体にした空間に生まれ変わる。

 同駅周辺の空間利用については2011(平成23)年、地元町会や商店街、企業が「なんば安心安全にぎわいのまちづくり協議会」を設立し、検討を進めてきた。2015(平成27)年には大阪商工会議所や行政も加わり、空間再編に向けて取り組みが本格化した。

 2016(平成28)年3月に策定した同駅周辺の空間再編に向けた基本計画に基づいて、同年11月には社会実験を実施。高島屋大阪店前の西行き2車線道路と、隣接するタクシー乗り場を3日間にわたり封鎖し、ウッドデッキを敷設して飲食屋台やカフェスペースを設けた。2021年11月~12月に実施した社会実験ではさらになんばマルイ前の東行き2車線道路も封鎖し、「なんば駅前広場」を完全な歩行者天国に切り替えた。

 2021年の社会実験では利用者の9割が「広場を歩行者のための空間に改造する」ことに賛成。通常時として比較して高齢者や子ども、女性の滞留時間が増え、人目の行き届く安全な空間であることや、車の通りがなく、歩行者が安全に通行できたことなどが好意的に受け止められた。

 工事は2022年度中に始まり、広場部分を先に完成させて(時期未定)、2025年にはなんさん通り含む全体の完成を目指す。大阪市は現在、同プランについてパブリックコメントを募集している。

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