昭和後期に上方漫才界で活躍した漫才コンビ「人生幸朗・生恵幸子」の企画展が現在、「大阪府立上方演芸資料館(愛称=ワッハ上方)」(大阪市中央区難波千日前、TEL 06-6631-0884)で始まっている。
それぞれ違う相方と漫才コンビを結成していた人生幸朗さんと生恵幸子さん。1954(昭和29)年に漫才コンビ「人生航路・庭野千草」を結成し、結婚。コンビ結成後にそれぞれ改名し、人生幸朗・生恵幸子となった。「責任者出てこい!」の決めゼリフを吐く「ぼやき漫才」でお茶の間を笑わせる一方、刑務所への慰問活動を精力的に行い、1959(昭和34)年には法務大臣賞を受賞している。
会場では実際に身に着けていた衣装、直筆の台本など約63点の資料を展示する。映像作品では在阪放送局から借りたもの5本のほか、同展開催にあたって実施した西川きよしさん、太平サブローさんへのインタビューも公開する。太平サブローさんのインタビュー動画は4月1日から放送開始。
開催から約1週間。主査の五味誠さんは「60代前後の、当時お茶の間で活躍していた時代を生で見ていたお客さまが多い。ぼやき漫才が強烈なだけに、刑務所への慰問活動を知らない人もいた。全く知らない若い世代は『漫才全編がぼやきということが衝撃』と驚いていた」と話す。
開館時間は10時~18時。月曜(祝日の場合は翌平日)休館。入館無料。9月24日まで。