道頓堀にある「中座くいだおれビル」(大阪市中央区道頓堀1)が来春、全館リニューアルオープンする。今月9日、野村不動産グループがその内容について記者発表会を開催した。
リニューアルプロジェクトは「道頓堀EE+NA(ええな)」と銘打ち、「Eat(食)」「Enjoy(エンターテインメント)」に加え、「Nakaza(中座)」の文化や歴史を体感できる施設を目指すと発表。外壁には「くいだおれ太郎」の立体看板(長さ約6メートル)を新たに設け、同館入り口で客を出迎えていた「くいだおれ太郎」人形も引き続き設置する。
共用部には歴史を感じられるスポットを設ける。2階には「芝右衛門狸(たぬき)物語」として、鳥居をネオンで再現し、石畳のタイルを敷いたエリアを設置。「道頓堀のお狸様」の歴史をパネルで紹介する。3階「中座散策の小路」は、ネオンちょうちんの下で腰掛けられるスペースを用意。壁面に松のデザインをあしらい、かつてあった「中座」の芝居小屋をオマージュしたスポットも設ける。
リニューアルによってテナント数は11から20に拡大。記者発表会ではそのうち15店舗が発表された。土産店「いちびり庵」や串カツ店「しろたや」など引き続き出店するテナントのほか、ホルモン店「小川商店」、パスタ&スイーツ「おだしもん」などが新たに出店する。
会見に登場したくいだおれ太郎は、リニューアルのポイントについて話を振られると「全部」と回答し、終盤にはアロハシャツに麦わら帽子の格好で登場。「わてはちょっとバカンスへ……ほな、おおきに」と同館工事中にバカンスを楽しむことを示唆し、スーツケースを引いて会場を後にした。