同店のメーンターゲットはミドル~マチュア層(45~64歳)だが、増床を期に、次期主力顧客となるヤングアダルト~アダルト層(25~44歳)を「戦略ターゲット」と位置付け顧客数の拡大を図るほか、これまで商品構成が手薄だったヤング層(19~24歳)を「チャレンジターゲット」とし、新たに獲得すべき顧客層と位置付けている。
増床1期オープンにおける目玉の1つ、5階東ゾーンの婦人服エリア「gokai(ゴカイ)」は、このヤング層にターゲットを据え、これまでの同店にはなかったブランドを多数導入、日本初、関西初を含む33ブランドを集積した。
日本初出店の「Roomy’s」は、「ロイヤルパーティー」「スパイラルガール」「ミーア」の3ブランドのセレクトショップ。関西初出店は「ディアラ&ガブリエル」「HbG」「トゥービー バイ アニエスベー」の3ブランド。
「gokai」でもっとも広い売り場となるのは関西百貨店初出店の「シェルター」。そのほか、「シャンデリエ バイ アクアガール」「デュラスアンビエント」「ザ・ファーストコンステレーション」「セシルリンク」「ハニーバンチ」「ジョリーブティック」「ドーリーガール バイ アナスイ」「アプワイザーリッシェ」「プライドグライド」の各ブランドが新規出店する。
またライフスタイルショップとして「ヘッドスター」(帽子)、「ショセット」(靴下)、「イーボル」(靴)、「ザ・ファーストネイルズ」(ネイル)のほか、フローズンヨーグルトカフェ「ラズルベリー」がそれぞれ新規出店する。
なお5階東ゾーンには新たにスイスホテル南海大阪5階車寄せに隣接する出入り口を新設、車での来館者の利便性向上と、なんばパークスなど周辺商業施設への回遊性の向上を図る。
1~2階は従来からある「ルイ・ヴィトン」「ロエベ」「シャネル」「エルメス」「グッチ」などのブティックをはじめ、新たに「ジョルジオ アルマーニ」「ドルチェ&ガッバーナ」「イヴ・サンローラン」「ジルサンダー」「バレンシアガ」「トッズ」が出店。全19のブランドがそろう。
2階東ゾーン中央には、同店の自主編集ゾーン「サロン ル シック」を500平方メートル規模で設けた。仏「アンドリュー・ゲン」、伊「ザリアーニ」「ロベルト・カヴァリ」「アンナプルナ」、米「デレク・ラム」「レラ・ローズ」「ミリアム・ハスケル」など57ブランドをそろえた。
また1階東ゾーンには4月をめどに、新たに東側のなんさん通り側の出入り口を新設する。これにより南海ターミナルビルからなんさん通りまでの通り抜けが可能となる。
3~4階は、旧本館・西館と合わせて全フロアが婦人服ゾーンとなる。「トリーバーチ」「シーバイクロエ」「Mミッソーニ」「ディーゼル ブラックゴールド」「フォクシー」「イッセイ ミヤケ」「ハート」「ソニアリキエル」「アンフォンテーヌ」「ヒロココシノ」「バーバリーブラックレーベル」「トゥービーシック」が新規出店する。
3階東ゾーン中央の自主編集ゾーン「アップトレンド」には、米「マークジェイコブス」「ブルースII」、英「ステラ マッカートニー」「プリーン ライン」、仏「ルシアン ペラフィネ」など国内外の24ブランドをそろえた。
なお3階東ゾーンには昨年10月、南海難波駅3階コンコースに直結した出入り口を新設している。
これまで異なるフロアで展開していた子ども関連商材を、増床に伴い1フロアに集約した。「エーキャンビー」「ズッパディズッカ」「ハッカキッズ」「タルティーヌ エ ショコラ」「センスオブワンダー」「ニキティキ」が新規出店するほか、子ども専用眼鏡店「アンファン」が関西初出店する。
そのほか子ども専用ヘアサロン「ズッソキッズ」、ヘアサロンに隣接し様子を見ることができるカフェ「タバサ」が出店する。
今回の増床で最も注目が集まるのは、上層階に新たに誕生した飲食ゾーン「なんばダイニングメゾン」。商業施設初12店舗、関西初2店舗、大阪初1店舗、新業態9店舗を含む35店舗、7,400平方メートルと、関西百貨店としては最大級のレストラン街となる。開発コンセプトは「大阪テロワール」。
歴史的な景観と、大阪固有の文化と人情が躍動するカオスの街なんばを象徴するフロアとして、地元の名店や街場の人気店も集積する。また11時~23時と夜遅くまで営業するのが特徴で、ターミナル直結の利便性を生かし夜遅くまで遊べる「本格的で刺激的なダイニング」を標榜する。
7階「なじみのあるダイニング」は、従来の高島屋のイメージに合った店舗を集積。うどんすきの「美々卯」、「福喜鮨」「総本家浪花そば」などの有名店のほか、大阪初出店の「グリルキャピタル東洋亭」(洋食)、商業施設初出店の「糖朝」(香港スイーツ)、関西初出店の「ガルロ・ネロ」(パスタ)など12店が出店する。
8階は2つのゾーンで展開。「舌自慢のお得ダイニング」には商業施設初出店の「福太郎」(ねぎ焼き)、「さんぽ」(居酒屋)、「揚八」(串カツとワイン)、「アブサン ソラー」(地中海料理)など8店が、「気軽に楽しむ納得ダイニング」には商業施設初出店の「縄寿司」、「魚群探知機」(魚料理)のほか、「ヤサイフレンチB.P」(野菜フレンチ)など8店が出店する。いずれもリーズナブルな価格帯で、普段使いが可能なエリアとなる。
9階も2つのゾーンで展開。「楽しむためのサロン&ダイニングゾーン」には大人の社交場「大阪テロワール倶楽部」(ワインクラブ)と、なんばダイニングメゾンのコンセプト店となる「ローズダイニング」(和食・洋食・中華)が出店。「おもてなしダイニング」には商業施設初となるミシュランで1つ星を獲得した「リュミエール」(中央区東心斎橋1)の新店、「リュミエール レスプリカ」(フランス料理)や、「福寿館」(肉料理)、「高麗橋 吉兆」(日本料理)など5店が出店する。3フロアのなかでは最も高価格帯で、静かな雰囲気でゆったりと料理を楽しむことができる。
地下1階の食料品フロアには、関西の百貨店では初となる高級スーパー「明治屋」が出店。調味料やスパイスを800種類そろえるほか、ジャム、缶詰、チーズ、ハムなど4,500アイテムをそろえる。
そのほか「柿安本店」(牛肉専門店)がイートインを併設して大阪の百貨店に初出店するほか、「THE KAEN」(果物)、「ルビアン」(パン)、「黒門三平」(鮭専門店)などが新規出店する。