北堀江のアートギャラリー「アートハウス(ART HOUSE)」(大阪市西区北堀江1、TEL 06-4390-5151)で12月24日・25日、小説家・中沢健さんの小説「初恋芸人」の発売を記念したサイン会が行われる。
1981(昭和56)年生まれの中沢健さんは2008年、講談社BOXの新人賞「流水大賞」で小説「恋愛小説を書く男」が「あしたの賞」を受賞、小学4年生の道徳の教科書「みんなのどうとく」(学研)に著作「わが家は自然観察園」が採用されるなど文筆活動を行う一方、怪獣マニアとしても知られ、ホビー雑誌でコラムを連載するほか、自身が制作したキャラクター「中沢怪獣軍団」はぬいぐるみとしても発売されている。
また日ごろ外出する際には普段着に自作のキャラクターのイラストや俳句、詩などを貼り付け、頭には「動く待ち合わせ場所」と書いた張り紙を乗せるなど過激なスタイルで「歩く雑誌・中沢健」として活動し、テレビ番組への出演のほか雑誌にも取り上げられている。
初の純文学小説「初恋芸人」(11月13日発売、風塵社)は、中沢さんが小学・中学時代に経験したいじめ体験から今日の活躍までを通じた自伝的恋愛小説。コミュニケーションがうまくとれない男子と女子の「ちょっと切ない話」が展開される。
イベントで中沢さんと知り合い、「中沢怪獣軍団」のぬいぐるみ化をプロデュースしたA-TOYS(大阪府池田市)の安斎レオさんは「中沢さんは話すと文学チックな人。不景気で落ち込んだり、自信を失っている人が共感できる小説に仕上がっている」と話す。
サイン会は両日とも12時~19時30分の間に随時行う。