なんばウォークの虹のまち商店街振興組合は12月20日から、イオンの電子マネー「WAON」と中国人観光客向け決済サービス「銀聯(ぎんれん)」の導入を開始した。
WAONはイオン(千葉県千葉市)が2007年から開始した電子マネーサービス。現金チャージのほかイオンカードからのチャージも可能で、イオンカード一体型も扱う。イオン各店舗をはじめコンビニやイオン系列のショッピングモールなど決済可能エリアを順次拡大している。なんばウォークでは既に2007年から「iD(アイディ)」「PiTaPa(ピタパ)」サービスを導入していることから、今回の「WAON」決済サービスの開始につながったという。
銀聯は中国国内の銀行が提携している決済サービス。中国国内で13億枚以上発行されている。中国人観光客の海外での利用を望む声に対応し、海外でのサービスエリアが拡大している。日本国内では三井住友銀行が2005年に業務提携を行うなど、国内での利用可能店舗も拡大。今回の導入は日本政府が中国人観光客への訪日ビザ発行の緩和を検討していることを背景に、大阪・ミナミへのアジアからの観光客増加を見込んだもの。
両サービスは現在、約150店舗で導入されている。なんばウォーク担当者は「WAON」の導入について「WAONは電子マネーサービスの中でも女性の利用が多いカード。イオンやショッピングモールなど郊外での利用が多いが、そうした女性客をターゲットに都心部でも使えることをアピールしていきたい」と話す。銀聯については「大阪のミナミエリアは現在も中国からの旅行者が多いエリア。今後の増加も見込まれることから、観光客が利用できるサービスを積極的に取り入れていきたい」という。