南堀江でグラフィックデザイナー・福田繁雄さんの追悼特別展

「トリックアート」で知られた福田繁雄さんの作品76点を展示する

「トリックアート」で知られた福田繁雄さんの作品76点を展示する

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 大日本印刷(東京都新宿区)が運営するグラフィックギャラリー「dddギャラリー」(大阪市西区南堀江1、TEL 06-6110-4635)で現在、企画展「DNPグラフィックデザイン・アーカイブ収蔵品展III 福田繁雄のヴィジュアル・ジャンピング」が開催されている。

1975年、第二次世界大戦終戦後30周年を記念して制作した代表作「VICTORY 1945」

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 昨年1月に急逝した世界的なグラフィックデザイナーの福田繁雄さん。生前、「良いアイデアがひらめくと、いすから飛び上がって『これだ!!』と心の声で叫んだ」というエピソードにちなんで「ヴィジュアル・ジャンピング」と題した同展は、福田さんの「追悼特別展」として開催するもの。

 1932(昭和7)年東京生まれの福田さんは1956(昭和31)年、東京藝術大学デザイン学科を卒業。日本万博博覧会のポスター制作、国内外の公式イベントのポスターや公共空間デザインの制作に携わった。1972(昭和47)年ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ金賞をはじめ、国際コンクールでの受賞歴多数。東京藝術大学教授や日本グラフィックデザイナー協会会長、清華大学(中国)美術学部顧問、東方技術学院(台湾)名誉教授などを歴任した。

 「歴史的に優れた作品の収集・保存・整理」を行うことを目的に、2000年に設立された「DNP(大日本印刷)グラフィックデザイン・アーカイブ」。昨年8月、福田さんの遺族によって寄贈された約6万点に及ぶポスターは、「福田繁雄ポスターアーカイブ」として同アーカイブ内に所蔵されている。同アーカイブのお披露目も兼ねた同展では、所蔵作品の中から第二次世界大戦終戦後30周年を記念して制作した福田さんの代表作「VICTORY 1945」など76点を展示している。

 「世界共通の『喜怒哀楽』のうち喜びと楽しさを作品で表現したい。これもデザインなの?と思ってもらえる『遊びのデザイン』が重要。(自分のデザインが)何が幸せなのかを考えるきっかけになってもらえれば」と生前語っていた福田さん。会場では、福田さんに寄せられた海外からのメッセージや、アトリエや美術館での貴重なインタビュー映像も紹介する。

 開館時間は11時~19時(土曜は18時まで)。観覧無料。月曜・日曜・祝日と8月10日~14日休館。

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