商売繁盛の神様「えべっさん」として親しまれている今宮戎神社(大阪市浪速区)の「十日戎(えびす)」が1月9日~11日に行われるのに合わせ、福娘らを乗せた宝恵駕籠(ほえかご)が9日、ミナミの中心部を練り歩く。
昨年はNHK連続テレビ小説「ウェルかめ」の倉科カナさんらが参加した
宝恵駕籠行列とは元禄期、南地の芸妓(げいこ)が船場の旦那衆の代わりに今宮戎神社に参拝したことから始まった新春の恒例行事で、現在はミナミの各商店街らが参加する宝恵駕振興会が主催している。毎年、芸妓や福娘のほかタレントなどが宝恵駕籠に乗り込み、今宮戎神社への参道だった「戎橋」を中心にミナミを練り歩く。
当日、9時50分に道頓堀川遊歩道「とんぼりリバーウォーク」で出発式を行い、宝恵駕籠の行列は10時に宗右衛門町の元・南地大和屋前を出発。道頓堀を練り歩き、戎橋横に設置した「戎舞台」に到着後、文楽、歌舞伎役者、芸能人などがあいさつし、「大阪締め」で出立を祝う。
その後一行は、「ほえかご、ほえかご」の掛け声とともに、戎橋筋商店街を南下、なんばグランド花月などミナミの各商店街を巡りながら昼過ぎに今宮戎神社に到着、参詣を行う。その後、再びなんば駅方面に向けて折り返し、神官や福娘らとともになんばシティ、高島屋、なんばマルイなどに福笹を授け歩く。
宝恵駕籠行列は数百メートルにも及ぶ。今年は平松邦夫大阪市長、日本舞踊上方舞山村流家元の山村若さん、NHK連続テレビ小説てっぱんヒロインの瀧本美織さん、オリックスバファローズのT-岡田さん、OSK日本歌劇団の桜花昇ぼるさん、松竹芸能の笑福亭鶴二さん、文楽劇場の文楽人形、テイチクレコードの菊池まどかさん、福娘代表の川上実津紀さんらが駕籠に乗る予定。