スイスホテル南海大阪(大阪市中央区難波5)で1月4日、吉本興業の創業100周年プロジェクトの記者発表が行われた。
島田紳助さんについて「いつの日か吉本興業に戻って来てくれると信じている」と話す大崎洋社長
1912(明治45)年、吉本泰三・せい夫婦が大阪天満天神裏の「第二文芸館」を入手し、寄席経営を始めた吉本興業は2012年4月1日で100周年を迎える。同社ではこれを記念し、「大阪おもろナーレ!」をスローガンにさまざまな取り組みを行う。
会場では、吉本新喜劇のセットを模した舞台上に、内場勝則さん、未知やすえさん、藤井隆さん、島田珠代さんら芸人のほか、同社の各プロジェクト担当者が登場。「喫茶KAGETSUで翌日の記者発表に向けた練習を行う」というストーリーで、15のプロジェクトを発表した。
総工費20億円をかけて行う「なんばグランド花月お直しプロジェクト」は、ファサードを和風デザインにするほか、チケットセンターにデジタルサイネージを導入。エレベーターやトイレ、座席、舞台装置なども一新する。観劇の後、館内を回遊することなくそのまま退出していた客の動線を変え、「楽しすぎてお金をどんどん落としていただく」(よしもとデベロップメンツの比企啓之社長)ため、1階と2階に「粉もん」を中心とした飲食店を集めるほか、地下1階と1階の333坪を使い、47都道府県の名産を集める「よしもと47ご当地市場」をオープンする。リニューアルオープンは4月8日を予定。
そのほか、「よしもと流タウンプロジェクト」第1弾として、大阪市中央区の36商店街が加盟する中央区南商店会連合会と組み、商店街の看板娘やイケメン店員を100人選出し、「よしもと公認!なんばの看板娘&イケメン店員100選MAP」を作成するなどの取り組みを行うことや、100周年のフィナーレとしてミナミとキタで行う参加型イベント「YOSHIMOTO WONDER CAMP」の概要なども発表された。
記者発表の最後に登場した同社の大崎洋社長は「吉本興業を取り巻く外部環境はここ数年で大きく変わった。この1年が勝負と思っている」としたうえで、「島田紳助君の才能を惜しんでおり、いつの日か吉本興業に戻って来てくれると信じている」と話した。