南海電気鉄道と南海都市創造は5月14日、南海難波駅を中心とした「南海ターミナルビル」などの再生計画に着手することを発表した。
同計画は、4月19日にグランドオープンしたなんばパークスに続く難波地域の活性化と魅力向上を図るもので、高島屋大阪店などが入る「南海ビル」や、南海電鉄本社の「南海会館ビル」、待ち合わせ場所として親しまれてきた「ロケット広場」など、難波を代表する建物の改修を行う。2007年8月着工、2009年秋の竣工を予定している。
「南海ビル」は1932年の竣工以来難波のランドマークとして愛されてきたが、近年老朽化が進んでいた。今回は「伝統と先進」をテーマとし、竣工当時の装飾の復活、外壁の美装化などを実施する。「ロケット広場」は、シンボルであるロケットを撤去し、新たに高さ30メートル、広さ1,200平方メートルの室内吹き抜け空間に「ウエルカムロビー(仮称)」を設ける。なんばターミナルは、8月に第2滑走路の完成を予定している関西国際空港(大阪府泉佐野市)と南海電鉄で直結していることもあり、両社は大阪の玄関口としてふさわしい空間作りを進めていきたい考え。
高島屋大阪店の増床計画に合わせ、歩行者通路の整備や耐震性能など建物の安全性向上に向けた改修工事も実施する。総事業費は約150億円。
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