現代アーティストのハモニズムさんが11月29日・30日に開催されていたアートイベント「BODAIJU EXPO(ボダイジュ エキスポ) 3」で、新作を発表した。
大阪を中心に活動するハモニズムさんは1982(昭和57)年スペイン生まれ。日頃クリエーティブディレクターとして広告デザイン、空間デザイン、商品開発などの仕事に取り組む会社員だ。並行してアーティスト活動を続けており、ギター先端に「はけ」を取り付け、音楽を奏でながら絵を描く「ギターペインティング」で注目を集めたほか、戎橋上にニンジンの頭100本を予告なく一斉に置き「ニンジン畑」にするなど、見る人を引き込み、疑問を持たせる作品を発表し続けている。
ニューオーサカホテル心斎橋(大阪市中央区西心斎橋1)で2012年から毎年開催されているアート展「ボダイジュ エキスポ」は、客室を使いさまざまなアーティストが思い思いに作品展示やインスタレーションを行うアートイベント。ハモニズムさんも毎年参加しており、2012年、2013年と、コスプレパフォーマンスグループ「コスパフォ」とコラボし人形のようなコスプレを行い話題となった。
今年のテーマは「日本ロボットの幽霊」。テクノロジーが発達し、人工知能を持ったロボットには魂も存在するのではないか、という世界観を具体化した作品を展示した。室内には冷房を効かせ冷たさを表現したほか、ロボットの幽霊「HANAKO(はなこ)」の写真を等身大で設置。揺れ動く影で演出したり、オリジナルで作った香水を部屋に漂わせたりして、幽霊の存在をイメージさせた。
「HANAKO」の写真は、コスパフォのコスプレーヤー「miharu」さんのコスプレ写真を絵のようにデザインした。「2次元のキャラを3次元として再現し、もう一度2次元に引き戻した」とハモニズムさん。「昨年までは人形か人間か分からないものを展示した。今年は絵か写真かわからないものを展示した」とも。