高島屋大阪店「サロン・ル・シック」57年を振り返る展示-改装工事前に

年代ごとにパネルと資料を展示して、同フロアの軌跡を辿る

年代ごとにパネルと資料を展示して、同フロアの軌跡を辿る

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 高島屋大阪店(大阪市中央区難波5、TEL 06-6631-1101)2階東館で2月25日より、ファッションフロア「サロン・ル・シック」のオープンから57年間の歴史を振り返る展示「メモリーズ・オブ・サロン・ル・シック 1952-2009」が開催されている。

1960年代、実際に使われていたローズちゃん人形

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 同店は来年秋のグランドオープンを目指して、1930(昭和5)年のオープン以来最大の改装工事を行っており、同フロアでも今秋のリニューアルオープンを目指して3月半ばから改装工事に入る。1952(昭和27)年に世界の最高級品を集めた特選雑貨コーナーとして誕生した同フロアで、現在の姿を見ることができなくなるとして、その変遷を振り返る企画を立てた。

 同フロアがオープンした1950年代は、インポートが「舶来品」と呼ばれていた時代。全国的にも例を見ない売り場とあって富裕層などがこぞって利用した。現在は1980(昭和57)年にオープンした東館にあり、複数のブランドがブティック形式で軒を並べる。同フロアオープン50周年の2002年には、通路のカーペットを従来のレッド・グリーンからグレーとベージュへと変更し、高級路線を貫く。

 同展はパネルと当時の貴重な資料で構成、PR紙「ル・シック・タカシマヤ」や今年誕生50周年となる同社のマスコットキャラクター「ローズちゃん」の人形などを展示する。パネルは同フロアの動きを世界のできごとやファッションの変遷とともに年代ごとに構成、当時主流のファッションや文化を同社発行のPR紙などを通じて振り返る。当時のPR紙は実際に手に取って見ることができ、和装物から洋服への移行や海外から流入してきたボーリングやキャンプなどが詳しく紹介されている。同展担当の馬場千恵子さんは「年配の方から当時の様子を懐かしく話していただいた」と話す。

 展示フロア入口には、1970年代に実際に使われていたローズちゃん人形を展示。海外トップデザイナーの「ピエール・カルダン」と日本初のライセンス契約を結びファッションショーを開催、その当時の台本や案内状、来場者に配ったハンカチの展示も。馬場さんは「サロン・ル・シックを通じて、ファッションはもちろん、文化の発信に努めてきた。改装はひとつの節目。これからさらに新しい時代を作っていきたい」と意気込みを語る。

 3月7日にはサロン・ル・シックの10ブランドが参加する「サロン・ル・シック 2009 春夏 ファッションショー」を同店2階東館サロン・ル・シック特設会場で開催する。11時30分と13時の回はフェンディやアクリスなど5ブランド、14時30分と16時の回はセリーヌやアルベルタ・フェレッティなど5ブランドが参加する。

 営業時間は10時~20時。同展の入場は無料。今月10日まで。

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