－就任1か月を迎えて

1カ月遅れで中央区長に就任したが、土日返上、夜まで働き、ほぼキャッチアップ完了。中央区市政方針も、市長、副市長に2週間遅れで報告済み。公募区長プロジェクトにも、積極参画、区役所の通常業務も事実上理解。就任1か月を迎え、準備期間を完了し、さらに業務を本格的に取り組んでいきたい。

－なぜ「中央区」の区長に応募されたのですか

最初は、インターネットや新聞をみて興味を持った。「大阪で起こっていることは、いずれ日本で起こることになる」と考え、大阪の改革をきちっと変えて行けば、今後日本の行政モデルをつくることができないかと思い応募した。その中で、中央区は大阪市において、市税は約25％、法人税では約40％を占めており、更に人口増加率では1位。また、文化・経済の中核地区を数多く抱えおり、取り組む課題はたくさんあるが、これらを解決すると、地方のあり方の一つを示せるのではないかと考えた。

－ミナミの印象はいかがですか

華やか、繁華街としての規模が大きい、「とんぼりリバーウォーク」をはじめとした新しいものから昔ながらの街まで存在し、新旧が入り混じった渾然一体としている街という印象。

－ミナミの良いところ

ミナミは、大阪の原動力「経済、商業」の原動力となっていると言っていいと思う。そういう視点で見ているので「賑わいづくり」が重要と考える。市政方針にも盛り込んでいるが、中央区の役割を、どうしても1つ挙げるならば「経済、商業の牽引役を持って任ずる」ということが、中央区の最大のミッション。その中で、本町など一体が経済エリアと考えると、ミナミは商業エリアとして最も重要であり、賑わい、集客、消費という部分で、ミナミは最大の武器である。

－ミナミの抱える問題

人が集まる、賑わいがあると同時に悪い人も集まってくる。中央区全体で、街頭犯罪発生件数がワースト1。これは、行政、地域、が一体となって街の浄化に取り組んでいかないといけない。現在、「ミナミ浄化作戦」ということで警察、消防、行政（区役所）、地域の商店街が一体となり、毎月、機動隊を含め40～50人で「合同パトロール」を実施。ミナミから違法な客引きを追放することが目的で、安全、安全な街づくりをする。賑わいは大切だが、健全な賑わいを目指していきたい。

－今後はどのような「街づくり」を進めていかれるのでしょうか

水辺を活用した街づくりをしたい。ハード面としては、ウォーターフロントを徹底的に活用して、人を動かせて、歩かせて、楽しませて、そこで食事や買い物をしてもらうことで、街を繁栄させたい。行政も、賑わいのインフラづくりをやっていかないといけない。 ソフト面は、賑わいのコンテンツをどんどん開催したい。民間でやっていることに、区として協賛や協力というかたちで参画もできるので、主役にも、脇役にもなり、賑わいを盛り上げたい。

－ロシアで働いておられたということですが、「街づくり」においてどう経験を活かしたいと考えていらっしゃいますか

ロシアにいたのは月の半分で、あとはイタリア、ドイツ、オランダなどに出張していた。ヨーロッパの街並みは、街の中心に広場を作り、そこから、いくつもの通りができ、商店街となり、街を発展させている。それを参考に、ミナミエリアでは、高島屋の前の広場をヨーロッパの街のようにしていきたいと考えている。まだ構想レベルで具体的にはないが、地域の声をまとめて再開発を行いたい。

－2015年夏の開業を目指して計画されている「道頓堀プール」についてどのように考えていらっしゃいますか

賛否両論あるというのは分かっている。私は、賛成でも反対でもない。プールありきの発展を考えるべきではない。地域の意見がなによりも重要。さらに、「なんのためにこのプールが必要なのか」「地域にとってどういう意味をもっているのか」をもう1度、掘り下げて考えていきたいし、議論を開始していきたい。

一ミナミエリアのおすすめスポットを教えてください

一番好きなのはおしゃれな「とんぼりリバーウォーク」。川の部分を歩いている、というところが魅力で、発展性を秘めている。今後、花壇を作ったり、おしゃれな壁面アートコンテスト、「歩く」という意味では「ファッションショー」など、お金かけずに楽しいイベントをしたい。